サッカーは危険なスポーツ??ヘディングは脳にダメージを与えることが判明
以下は、記事の抜粋です。
サッカーといえば、世界中で愛されている人気スポーツだが、ヘディングは脳にダメージを与える恐れがあるという研究結果が、PLoS ONEに発表された。
米国・テキサス大学の研究者によると、サッカーをする人は、そうでない人より単純な思考を必要とする課題をこなす能力が低いという。例えば、中等学校(日本の中学、高校レベル)の生徒たちにコンピューターゲームをさせたところ、サッカーをする人たちは、ポイントを獲得するのが明らかに遅かった。
この研究をおこなったAnne Serrano博士は、「これはヘディングが脳に微量な損傷を与えているためではないか」と語っている。実際、アメリカのサッカー選手たちの多くが、繰り返し頭を怪我したことで脳にダメージを受けているという研究結果もあり、重傷になれば記憶喪失、痴呆、うつ病などを発症させる恐れがあるという。
いきなりサッカーからヘディングをなくすというのは現実的ではない気がするが、今後練習方法などを変えていく必要があるかもしれない。
元論文のタイトルは、”Evidence of Cognitive Dysfunction after Soccer Playing with Ball Heading Using a Novel Tablet-Based Approach”です(論文をみる)。
研究者らは、女子高生からサッカーをやっている12名とやっていない12名を選び、下図のようにiPadを用いて”Pro-Point task”と”Anti-Point task”を行わせました。Pro-Pointは標的と同じ向きに矢印を出し、Anti-Pointは逆方向に矢印を出します。
結果は、Pro-Point taskでは両群間に差はなかったが、Anti-Point taskではサッカー選手が有意に反応も遅くエラーも多かったそうです。
Anti-Point taskは前頭葉の機能を反映しているとされています。また、前頭葉は脳の中でも一番外傷などの傷害に弱い部分であることが知られています。研究者らは、これらの事実を総合した結果、ヘディングが認知機能を低下させたのだろうという仮説を立てています。
仮説が正しければサッカー界の危機です。子供にサッカーをさせる親はいなくなるでしょう。証明するためにはもっと大規模な研究が必要だと思いますが、FIFAあたりから圧力がかかるかもしれません。
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