ペットのタランチュラに注意、毒だけでなく「極細の毛」の噴射攻撃も
以下は、記事の抜粋です。
2009年2月、英Leedsのセント・ジェームズ大学病院に、片方の目を真っ赤にした29歳の男性が現れた。3週間にわたって刺すような痛みがあり、目はうるんでおり光に過敏になっていたという。
治りにくい結膜炎にかかっていると判断した医師らは抗生剤を処方したが、症状の回復はみられなかった。再検査したところ、男性の角膜に非常に細い毛のような突起物が刺さっているのがみつかった。
この男性は、こぶし大の「チリアン・ローズ・タランチュラ」を自宅で飼育していた。ある日、飼育槽のガラスにこびりついた汚れを清掃している際に、ふと振り返って、タランチュラと間近で目があったという。
その際にクモが多数の毛を放出し、男性の目や顔に刺さったという。男性の症状は局所ステロイドで改善されたものの、男性は、09年8月の時点でもまだ不快感を訴えていた。
症例報告を掲載したLancet誌は、「タランチュラを飼育している人は、タランチュラを取り扱う際に常に目の保護をするように」と締めくくった。
“Spiderman’s eye”というのが、症例報告のタイトルです(要約をみる)。詳しい記事によると、刺さっていた多数の毛は、物理的に抜くことができないほど小さいそうです。
また、このような症例は珍しいがこれが最初ではなく、既に3例報告されていて、一番古いものは1988年だそうです。毛虫眼炎あるいは結節性眼炎(ophthalmia nodosa)という病気だそうです。
調べてみたら、タランチュラをペットとして飼う人が日本にもかなりいるようす。「爬虫類倶楽部」というネットのペットショップのサイトをみると、「チリアン・ローズ・タランチュラ」を「タランチュラ飼育の入門種。性質はおとなしく、丈夫で飼い易いため初めての方にオススメです。」と紹介しています(サイトをみる)。
下の写真は、「爬虫類倶楽部」で紹介されている「チリアンコモン(チリアン・ローズ・タランチュラの別称)」の写真です。飼われている方は、眼に気をつけてください。
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