神経に作用「酒飲みたくない」…新種の断酒剤

アルコール依存症:日本新薬が断酒補助剤発売 国内初
以下は、記事の抜粋です。


日本新薬は5月27日、国内初のアルコール依存症患者向け断酒補助剤「アカンプロサートカルシウム」(商品名・レグテクト)の発売を開始したと発表した。酒を飲みたい欲求を抑える働きがあり、医師の診断を受けた患者がカウンセリングや自助グループへの参加などと併用することで断酒の継続を促すという。

同社によると、新薬はアルコール依存症患者に見られる中枢神経系の興奮状態を抑制する。同種の薬は欧州で80年代から販売されているが、国内は未承認だった。臨床試験では、新薬を服用しない人と比べて、約半年間で10%程度、断酒が続く人の割合が増えたという。今年3月、厚生労働省から製造・販売の承認を受けた。

アルコール依存症で医師の治療を受けている患者は国内で約4万人とされる。従来、体内のアルコール分解を抑制し、少量の酒でも悪酔いに似た症状を起こす薬が知られているが、治療効果は限定的だったという。


アカンプロサート(acamprosate)は、N-アセチルホモタウリンという名前でも知られている薬物です。作用機序は、これまでのアナマイド®(シアナミド)やノックビン®(ジスルフィラム)などの抗酒薬のようなアセトアルデヒド脱水素酵素阻害薬ではなく、中枢神経系におけるNMDA受容体の阻害作用とGABA-A受容体刺激作用によると考えられています。詳しいメカニズムは未だ不明です。

また、この薬物が有効であるためには、患者の断酒をサポートするグループの存在が必要とされています。効果については記事にも書かれていますが、4000人以上を対象とした臨床試験で、プラセボ(13%)の約2倍(27%)の断酒成功率を示したそうです(説明をみる)。それでも、まだ7割以上の患者さんが失敗しているという事実は、アルコール依存症の難しさを示していると思います。

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