トランプ大統領に投与、リジェネロンの「抗体カクテル」とは
以下は、記事の抜粋です。
米ホワイトハウスは10月2日、新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領に対し、医師団が米製薬大手リジェネロンの抗体治療薬8グラムを投与したことを明らかにした。
リジェネロンも同治療薬を提供したことを確認。大統領の主治医から、未承認薬の人道的使用を認める「コンパッショネート使用」の要請があったと明らかにした。
この治療薬は「REGN-COV2」という名称で、同社は2つのモノクローナル抗体を組み合わせた「カクテル」と形容している。
リジェネロンの研究者はモノクローナル抗体治療薬の製造に当たり、実験で新型コロナウイルスの中和に最も効果があった2つの抗体を選出。続けて、これらの抗体のクローンを作って治療薬にした。リジェネロンが2つの抗体を組み合わせているのは、ウイルスの変異に対応するために最も効果的とみているためだ。
9月29日には、非入院患者275人を対象に行った後期試験の結果を発表。同治療薬の安全性が確認され、ウイルスレベルの低減や症状の改善に効果があったとみられるとしている。
治験に参加した患者はトランプ氏よりも若く、平均年齢は44歳だった。患者のうち40%以上はトランプ氏と同様に肥満で、計64%は新型コロナの重症化リスク要因を一つまたは複数持っていた。この治験結果は査読を受けておらず、一部のデータしか公開されていない。
アメリカの大統領には世界最高の治療が施されるはずです。アビガン®(一般名:ファビピラビル)も使おうと思えば使えたはずですが、レムデシビルが使われたという事は、やはりアビガンよりもレムデシビルの方が効果があるという事だと思います。
大量の中和抗体で血液中のウイルスを無力化し、ウイルスの増殖をレムデシビルで阻害する作戦で、とにかく体内でのウイルスの増殖を阻止して重症に移行しないようにという作戦だと思います。しかし、承認されたレムデシビルだけではなく未承認の治験段階の薬を使ったという事は、それだけリスクをとらなければならない切迫した状況だったのでしょう。
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