マイクロプラスチック

ガムをかむと数百個のマイクロプラスチックが口の中に放出されることが判明
以下は、記事の抜粋です。


血液中、脳、生殖器、さらには母体内の胎児まで、人体のあらゆる場所でマイクロプラスチックが見つかっており、健康への影響が懸念されています。新しい研究により、ガムをかむと100個を超えるマイクロプラスチックを摂取してしまうことが判明しました。

アメリカ化学会の春季大会「ACS Spring 2025」で発表された研究で、UCLA教授のサンジェイ・モハンティ氏らは、被験者に市販の合成ガム5種類と、天然ガム5種類を摂取させました。

合成ガムはガムベースに石油由来のポリマーで作られた合成ガムベースが使われます。一方、天然ガムのガムペースはチクルといった樹液をはじめとする植物由来のポリマーでできています。

実験は被験者がガムを4分間かんで、30秒ごとに唾液のサンプルを採取するとともに、かみ終わったあとに水で口をゆすいで、それらすべてをサンプルとして用いるという方法で行われました。また、20分以上にわたって唾液サンプルを定期的に採取し、各ガムによるマイクロプラスチックの放出率を調べる別の実験も行われました。

採取されたサンプルを分析した結果、合成ガムも天然ガムも放出量は同程度で、ガム1g当たり平均100個のマイクロプラスチックが口の中に放出されることが判明しました。また、ガムの銘柄によっては1g当たり600個のマイクロプラスチックが発生するものもありました。

ガムは1つ2~6gなので、大きめのガムを1つ食べると3000個以上のマイクロプラスチックが口内に放出される可能性があります。また、研究グループの計算によると、年間約180個のガムを食べる人は、合計で約3万個のマイクロプラスチックを摂取しているおそれがあるとのことです。

ただし、これはマイクロプラスチックとしては大した量ではないと、モンティ氏は強調しています。過去の研究ではペットボトル入りの水1リットルに平均24万個ものマイクロプラスチックが含まれていることが判明しています。

実験では、ガムを口に入れてから2分以内にマイクロプラスチックの大半が剥落し、8分後にはマイクロプラスチック粒子の94%が放出されることがわかっています。そのため、ガムから摂取するマイクロプラスチックをできるだけ少なくしたい人は、新しいガムを次々口に放り込むのではなく、なるべく1個のガムを長くかむ方がいいと、ロウ氏は提案しています。

今回の研究で計測できたのは大きさが20μm(0.02mm)以上のマイクロプラスチックに限られました。唾液にはもっと小さなマイクロプラスチックが放出される可能性もあり、ガムからナノサイズのプラスチックが放出される可能性を確かめるためにはさらなる研究が必要です。


記事のタイトルをみてマイクロプラスチックに少し関心を持ちましたが、「ペットボトル入りの水1リットルに平均24万個ものマイクロプラスチックが含まれている」という話をみて、逆にマイクロプラスチックを気にしなくなりました(記事をみる)。

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