謎の減光で人類を惑わす恒星「ベテルギウス」その原因がついに判明
ベテルギウスは一番有名な星座ともいえるオリオン座の肩の位置に輝く1等星です。このベテルギウスの明るさが2019年9月から20年初頭にかけて35%も陰るという原因不明の減光現象が観察されました。その原因が分かったようです。以下は、記事の説明です。
このほど、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTによってとらえられた一連の鮮明な画像の分析によると、これまで予測されていた通り、ベテルギウスが放出したガスが固まって塵となり光を遮ったという説明がもっとも妥当であるという。
赤色巨星はもともと不安定だ。太陽の8~35倍もの質量があり、激しく燃え盛る。そのために寿命も短い。ベテルギウスは800万~850万歳だと考えられているが、すでに100万年前に最盛期が過ぎている。一方で太陽は46億歳だが、まだ寿命の半分が過ぎた程度だ。
ベテルギウスはおそらく10万年以内に超新星爆発を起こしてその一生を終えることが予想されており、近年ではベテルギウスの大幅な減光が見られいよいよ爆発の兆しか?と思われた。ベテルギウスが実際にガスを放出したこと自体は、昨年ハッブル宇宙望遠鏡によって観測されている。
そうしたガスの雲がベテルギウスの前を横切ったのだ。奇しくも、そのときベテルギウスの一部の温度が低下していた。そのために、シリコンなどが含まれるガスが凝縮・硬化して塵に変化した。これが星の光を遮ったと考えるのが、減光の原因としてもっとも妥当であるそうだ。
以下は、想像による動画です。
元論文のタイトルは、”A dusty veil shading Betelgeuse during its Great Dimming”です(論文をみる)。
約700光年離れた星のことがこんなに分かるというのがすごいと思います。「10万年以内にベテルギウスはまるでもう1つの太陽が出現したかのように明るく地球を照らす超新星爆発を起こして中性子星かブラックホールのどちらかが残される。」らしいけど、人類はそれをみることができるのでしょうか?自分は、空間的にも時間的にも小さな世界に住んでいると思います。
コメント