「新型」感染でもタミフル原則不要、米が指針
以下に記事を貼り付けます。
【ワシントン=山田哲朗】米疾病対策センター(CDC)は8日、健康な人は新型インフルエンザに感染しても、タミフルやリレンザなど抗ウイルス薬による治療は原則として必要ないとする投薬指針を発表した。
抗ウイルス薬の供給には限りがあるほか、過剰投与で耐性ウイルスが出現する恐れが高まるため。CDCのアン・シュケット博士は同日の記者会見で「子供でも大人でも大多数は抗ウイルス薬は必要なく、自宅で休養することで治る」と述べた。
(2009年9月9日13時52分 読売新聞)
記事が信じられず、CDCの発表をみました(Dr. Anne Schuchatの発表をみる)。
タイトルは、CDC Says Tamiflu for the Sick, Not a Preventiveです。
動画には、以下のようなコメントがついています。
Federal health officials put out new guidelines Tuesday that say the flu medicines Tamiflu and Relenza should only be used to treat people who are sick with the flu and at high risk for complications. (Sept. 8)
Dr. Anne Schuchatの発表を何度聴いても、「過剰投与で耐性ウイルスが出現する恐れが高まるため」とか「自宅で休養することで治る」とは言っていません。発表の主旨は、「新型インフルエンザは、アメリカ東南部を中心に感染者が増加しています。健康人に対する予防的投薬はやめて、抗ウイルス薬を十分に確保し、感染拡大に備えましょう。」です。
基礎疾患がない人でも、インフルエンザ感染によると思われる感冒症状と高熱があり、発症から48時間以内の場合は、抗インフルエンザ薬を投与すべきであるというのは、日本もアメリカも同じはずです。
「原則不要」というのは、例外的な場合だけ抗ウイルス薬を用いるという意味です。インフルエンザに感染して高熱が出るのは、例外的ではありません。タイトルも内容も誤解を招くお粗末な記事です。
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