「咳・鼻水で5日休みを」シンガポールの新型肺炎対策から学びたいパンデミック時の休み方・働き方

「咳・鼻水で5日休みを」シンガポールの新型肺炎対策から学びたいパンデミック時の休み方・働き方
今後の対策を考える上で大変参考になります。日本では、迅速検査キットがまだ認可されていない状況です。以下は、記事の抜粋です。


感染予防から次のステージへ
日本でも相当数の方が感染していると思われる新型コロナウイルス。一方で、軽症で済む場合もあり、感染拡大予防をできなかった以上、ここからは感染した人たちをいかに適切に診察・治療する体制を築いていくかが課題になってくると思われます。日本より一足先に感染確認がされていたシンガポールについて感染対策の記事を書きましたが、シンガポールはこの記事を公開した2月14日、医療体制において新施策を投入しました。

シンガポールの施策
1月27日ごろの春節の連休明け:教育機関や医療機関で過去14日以内に中国(全土)渡航歴がある人は帰国後14日は自宅にとどまるように言われる。武漢渡航歴があり呼吸器感染症状がある場合は、政府指定病院にあらかじめ渡航歴や症状を伝えて専用の救急車等によって向かうという手順。

シンガポールは東京23区程度の広さであるゆえに可能だったわけですが、病院での感染を防ぐために政府指定病院に集約して対応をしようとしていたわけです。この頃は渡航歴がなければ大丈夫というムードで、特定の機関のみで渡航歴のある人のみが自宅待機を言い渡されていました。

警戒レベル引き上げでリモートワークも
2月7日、前日シンガポール国内での二次感染が確認されたことなどを受けて、警戒レベルを4段階中、2番目に高いオレンジレベルに引き上げ。中国本土の渡航歴がある人の休暇取得は義務になり、雇用者には支援金を支給。また、政府系の研究支援機関であるA*STAR(シンガポール科学技術研究局)が、短時間でウイルス検査をできるキットの開発を終えて、数千セットを各公立病院に配置(中国にも1万セットを支援)

この時点での渡航歴がある人の出勤停止はかなり厳格に定められ、これを破って外国人労働者が働いていたケースに対しては労働ビザを停止し強制帰国、雇用主にも外国人雇用をしばらく禁止するという厳しい措置が取られています。このころからリモートワークが推奨され、切り替える人が出てきます。2月13日には大手金融機関DBSの社員に感染者が1人確認され、このフロアで働いていた約300人が避難し在宅勤務になったと報道されています。

また、迅速検査キットがあったこともあってか、シンガポールの感染確認は日本についてクルーズ船を除くとすれば中国に次いで多くなり、2月14日までに67人規模まで増えていきます。一方で15人は退院、ICUに一度は入っても出ることができたなどの回復事例も。死亡者が出たというフェイクニュースを瞬時に政府が否定し不安払拭に努めるなど、何としても死亡者は出さないという姿勢で政府と医療機関が対策にあたっていきます。

5日の病気休暇を、900カ所で対応可能に
2月14日、PHPC(Public Health Preparedness Clinics)発動。これは現地の医師の説明によれば、「普段は普通のクリニックとして機能している医院が、感染症の流行時にその感染症の流行を止めるために政府の指示に従って統一した予防や治療を提供するクリニックに役割を変える」もの。公立医院の他に900のクリニックがPHPCとして(事前に登録が必要)、診察に当たれる体制を整備。同時に2月18日からあらゆる上気道感染症で国民と永住者は一律10ドル(約800円)、高齢者は5ドル(約400円)で治療が受けられ、5日間の休業証明がもらえると政府が発表。

ここで、渡航歴に関係なく、咳、くしゃみ、鼻水などがあれば、5日仕事を休むべしという姿勢が示されました。感染がもはや拡大していること、症状としては風邪と区別がつきにくいことから、風邪気味でも無理をして出社していたら実は陽性だったということを防ぐための仕組みということでしょう。

シンガポール政府からのWhatsAppメッセージ
5日以内によくならなければ一度かかったクリニックに再び行くように促し、症状が重くなってきたら専門病院に繋げるという仕組みになっています。無理をして出勤してさらに感染者を増やしてしまうことや、患者がたらいまわしにされたり保健所に問い合わせたりしている間に悪化すること、大きな病院が軽症の患者でパンクしてしまうといったことを防ぐという国を挙げての施策といえるでしょう。

日本は「風邪でも休めない」脱却を
日本でも、いまや市中感染もありえ、経路を追いきれなくなっています。日本人は多少疑われる症状があっても出勤してしまう、あるいは陰性と判明しさえすれば出勤できるからと検査に殺到するなどの事態にならないか心配です。

シンガポールも経済・経営への影響含め予断を許しませんが、新型肺炎であろうとなかろうと、具合が悪ければ5日くらいは休めるという状況を企業が受け入れることが必要ではないでしょうか。また業種によっては難しいとは思いますが、働き方改革の一環という意味でも、企業にはリモートワークを取り入れることができないか検討する局面にきているかもしれません。


世界大学ランキングでも日本の大学はすべてシンガポール国立大に負けていますが、新型コロナウイルス対策でも完全に負けています。公表される感染者数が増えてオリンピックがキャンセルになるのを恐れて、迅速キットを使った検査体制の整備をわざと遅らせているのかと勘ぐってしまいます。政府はダイヤモンドプリンセスの乗客の命はもちろん、国民の命よりもオリンピックの開催が大切なようです。

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