お風呂でアイデアをひらめくのはなぜか?

お風呂でアイデアをひらめくのはなぜか?「シャワー効果」の科学
以下は、記事の抜粋です。


お風呂に入ったりやシャワーを浴びているとき、ふと冴えたアイデアがひらめいた経験はないだろうか?この現象を「シャワー効果」と言うのだそうだ。だが、それはお風呂場に限った話ではないという。何の関係もない心をさまよわせる作業と創造的な思考は密接に関係しているそうだ。これを心理学用語で「マインド・ウォンダリング(Mind Wandering:心の迷走)」という。

バージニア大学のザック・アービング氏によると、マインドウォンダリングで創造力を引き出すためには、「退屈なことをしてはダメ」だ。それなりに「楽しいことをしなければいけない」という。散歩したり、ガーデニングに励んだり、シャワーを浴びたりと、それなりに「魅力あることをする」と、パッといいアイデアがひらめくことがあるという。

実験では、学生たちは2つのグループに分けられ、それぞれ別の3分間の動画を視聴する。一方のグループが観たのは、男性2人が洗濯物をたたんでいるだけの様子だ。もう一方のグループが観たのは、1989年の恋愛コメディ映画『恋人たちの予感』のワンシーンだ。そのシーンでは、メグ・ライアン演じる主人公が、賑わうレストラン内で、バレない”イった振り”のやり方を実演している。

ここでのポイントは、退屈な作業と面白い作業による心の迷走が、創造性にどう影響するのか探ることだ。そしてこの実験では、心の迷走によって創造的なアイデアがひらめくのは、「面白い動画」を観た場合だけだった。「退屈な動画」では意味がなかったのだ。

ここから言えるのは、あなたが冴えたアイデアを必要としているのなら、退屈な作業であれやこれやと気を散らせても意味がないということだ。もっと心がウキウキするようなことで、心をのびのびと自由にさせてやらねばならない。

今後アービング教授は、バーチャルリアリティを利用してさらにさまざまな状況を再現し、より現実的な文脈での心の迷走を研究する予定であるそうだ。


元論文のタイトルは、”The shower effect: Mind wandering facilitates creative incubation during moderately engaging activities.(シャワー効果。マインドワンダリングは、適度な活動中に創造的なアイディアを育てることを促進する。)”です(論文をみる)。

私も風呂に入っている時にアイディアがひらめくことには同意しますが、風呂に入ることがメグ・ライアンの映画を見るのと同じような行動とは思えません。

私が研究室で指導を受けたことがある非常に有名でしたがノーベル賞を受賞する前に亡くなったえらい先生は、研究室で試験管などを洗っている私をみて、「洗い物をしているときにええアイディアがひらめくんや」と言っておられました。僕もそうだなと思って同じことを学生に言っていました。

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