昨日のNIKKEI NETの記事からの抜粋です。
「奈良県の医師宅放火殺人で中等少年院送致された医師の長男(18)を鑑定し、調書類を漏えいしたとして秘密漏示罪に問われた精神科医崎浜盛三被告(51)に15日、奈良地裁で判決が言い渡される。事件は、出版の自由や取材源の秘匿、少年のプライバシーをめぐる議論を呼んだ。
しかし、発端となった引用本の著者草薙厚子さん(44)や講談社の刑事責任は問われない分かりにくい構図の中、裁判の主な争点は『鑑定人が罪の対象となるか』という法律論に絞られている。
ほとんど適用例がない刑法の秘密漏示罪は、対象となる職業として医師や弁護士、公証人などを列挙。また『正当な理由』があれば罪にならない旨を定めている。〔共同〕(07:02)」
裁判所のホームページに以下のようなQ&Aがあります。
「Q.鑑定人とは何ですか。」「A.裁判所は証拠に基づいて被告人が有罪か無罪かを決めるわけですが,審理に携わる裁判官は,法律の専門家であり,かつ,高い識見が要求される職責にあるとはいっても,あらゆる分野の知識等に精通しているわけではありません。ところが,実際には,医学,工学,自然科学などの専門的知識等がないと正しく判断することができない事件がかなりあります。そこで,このような場合には,学識経験のある者を鑑定人として選任し,その知識等を裁判所の事実認定に役立てることにしているのです。実際の事件では,心神喪失等の主張がされた場合に,被告人の犯行当時の精神状態を調査してもらったりする例などが多く見られます。」
鑑定人が医師の場合、医師としての守秘義務が問われるかどうかと、秘密を守らない正当な理由があったかどうかが問題とされています。
草薙さんや出版社に問う罪はなかったが、崎浜さんには秘密漏示罪があったということでしょうか?私は、弁護側を応援しています。
コメント