ジカ熱の感染者150人超に シンガポール

ジカ熱の感染者150人超に シンガポール

以下は、記事の抜粋です。


シンガポールで「ジカ熱」への感染者が150人を超え、感染の拡大が懸念されている。8月27日、シンガポール国内ではじめて「ジカ熱」への感染が確認された後、1日までの5日間で感染者は151人に上った。

ジカウイルスが妊婦に感染すると、胎児に小頭症を引き起こす危険性があるとされているが、確認された感染者の中には妊婦2人が含まれているという。

一方、隣国マレーシアで9月1日、シンガポールから帰国した女性が感染していたことが明らかになった。こうした事態を受けインドネシアでは、シンガポールから入国する人を対象に検査を行うなど、アジア地域への感染の広がりに警戒が強まっている。


最近行ったインドネシアでもジカ熱の感染を心配する声を聞きました。ジカ熱の症状は、一般にデング熱よりも軽く、潜伏期間は3~12日です。

感染しても症状が出ない不顕性感染が8割もあります。また、発熱しても38.5℃を超える高熱は比較的稀で、斑状丘疹性発疹、関節痛・関節炎、結膜充血が半数以上の症例に認められるというものの、症状だけからジカ熱を診断するのは難しいです。確定診断には採血が必要です。

おそらく、シンガポールでは軽い風邪症状のヒトもジカウイルス検査を実施するような状況にあるのでしょう。住民の関心が低い地域や医療が発達していない地域での感染は、衛生当局による蚊のウイルス検査によって確認されるべきだと思います。

問題は妊婦の感染ですが、ジカウイルスが感染すると胎児の小頭症が必ずおこるわけではなく、因果関係はまだ証明されていません。ブラジルにおいて特異的に小頭症が発生しているため、当地で蚊を殺すために大量に使用された殺虫剤に含まれている「ピリプロキシフェン」が小頭症の原因とする説もあります。

日本各地に生息するヒトスジシマカを介して感染することは、デング熱と同じですので日本でも感染が広まる可能性はあります。厚労省のおしらせなどをみて注意してください。

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