ロダンの「考える人」が便秘にいい 「折れ曲がったホースを真っ直ぐに」がミソ
以下は、記事の抜粋です。
便秘に、ロダンの「考える人」の姿勢が一番出やすいと昔からいわれてきたメカニズムを証明する研究が、Techniques in Coloproctologyis誌に発表された。
直腸と肛門の間には肛門直腸角があり、立ったりする普通の姿勢の時は、直腸の末端が鋭角(90度以内)に折れ曲がっている。しゃがんで排便する時は、この肛門直腸角が鈍角(90度以上)に開き、便が出やすくなるという仕組みだ。そして、この角度が180度に近くなり、直腸が真っ直ぐになるほどスムーズに便が出るというわけだ。
22人にはバリウムペーストを飲ませ、いきんでいる最中の内臓や筋肉の動きを、画像透視装置を使って観察した。その結果、通常の座位では排便できなかった22人中、11人が「考える人」の姿勢で完全に排出することができた。
「考える人」の姿勢では、肛門直腸角の角度は平均134度で、通常の座位の113度より広かった。また、肛門直腸角を広げる働きをする恥骨直腸筋の長さを比較すると、「考える人」の姿勢では平均15.2センチで、通常の座位の12.9センチより大きく伸びていた。つまり、「考える人」の姿勢が、便の蓋(ふた)をこじ開ける効果があることが立証されたのだ。
ちなみに「考える人」の姿勢は、具体的にはこんな感じだ。
(1)便器に座り、かなり前傾姿勢になり、両肘を膝の上に置く。通常の座位より前かがみになるため肛門直腸角が広がる。
(2)両足のかかとを高く上げる。これにより腹筋に力が入り、いきんで腸を引き締め、恥骨直腸筋を伸ばしやすくなる。
元論文のタイトルは、”Influence of body posture on defecation: a prospective study of “The Thinker” position”です(元論文をみる)。
こんなものでも論文にする根性がすごいです。私は「考える人ポーズ」が便秘に良いのは、この記事を読むまで知りませんでしたが、出にくいときは無意識に前傾姿勢にしていました。今後は、意識して前傾姿勢をとりたいと思います。ただ、あまりいきむのは、血圧などに良くないと思うので上記の(2)はやめておきます。
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