特定の生物種をタイトルに含む論文はエディターによるリジェクトを受けやすく、また引用されにくい

8アクセプト率が高く、引用されやすい論文タイトルの付け方とは? 生態学誌への投稿論文6千報の分析で分かったこと
以下は、記事の抜粋です。


論文タイトルのさまざまな特徴のうち、ジャーナルへの採否と出版後の引用状況を最も大きく左右する要因は、研究対象とする特定の生物の種類(種・属)をタイトルに含むかどうかでした。すなわち、特定の生物種をタイトルに含む論文はエディターによるリジェクトを受けやすく、また引用されにくいという結果が得られました。医学論文でも同じ傾向が見られ、具体的な地域や住民層をタイトルで特定している論文は引用回数が少ない傾向にあるそうです。

また今回の分析では、そのように特定の生物種をタイトルに含む論文の数自体が、対象期間を通じて顕著に減っていることも分かりました。論文著者は、高インパクト誌でアクセプトされるために幅広い読者層にアピールしようとして、タイトルでは論文が取り上げる生物種よりも普遍的な概念のほうを強調する傾向にあると考えられます。

これ以外の要因で、採否・引用の両方に対して目立った影響が認められたものはありませんでした。サブタイトルを含む論文はそうでない論文よりもアクセプトされる率が高く、一方タイトルが短かすぎる(語数が少ない)論文と逆に長すぎる論文の両方ともリジェクトされやすい傾向にあります。しかしいずれも、出版後の引用回数への影響は見られませんでした。

今回の分析は生態学の論文に限ったものですが、論文が広範な読者層にインパクトをもつことを強調する狙いで、特定の研究対象の代わりに普遍性の高い概念を前面に出すことは、他の分野にも見られる傾向かもしれません。


もう遅いけど、私が発表した多くの論文は特定の生物種をタイトルに含んでいました(><);;

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