カトマンズ(Kathmandu)に来て多くの寺院をみるまで、ネパールが仏教発祥の地であることを忘れていました。以下に紹介するように、我々が宿泊している周辺にも多くの有名な寺院があり、仏像が祭られています。
しかし、事前に調べたところ、国民の約85%がヒンドゥー教、10%が仏教、5%がイスラム教ということでしたので、こんなに多くの仏教寺院があるのはおかしいのではないかと思いました。そこで、我々を招待してくれた大学の関係者に聞いたところ、多くの寺院は同じ敷地内にヒンドゥー教と仏教の両方の施設をもっていることがわかりました。人々の多くは両方の宗教を受入れ儀式を行っているそうです。現在のネパールは共和制ですが、王宮関連施設も寺院の近くにあります。
平田篤胤(あつたね)の影響を受けた国学者(神祇官)らが攘夷思想の高まりに乗じて神道の国教化を推し進め、明治政府に新しく靖国神社を建てさせたことは良く知られています。この時「神仏分離令」が出されるまでは、日本でもヤオヨロズの神と仏様は仲良く同居していたのです。
しかし、「神仏分離令」が出されたことにより、非常に多くの仏教関連の文化財が破壊されました。ISが遺跡を破壊しているのと同様のことが日本各地でも行われていたのです。このように、カトマンズで日本の仏教と神道の歴史を思いだしました。
以下は、カトマンズで訪れた寺院などの写真です。
以下の6枚は、Patan地区のものです。この地区はカトマンズの南部にあり、この王宮(Durbar)広場には仏教寺院とヒンドゥー教寺院が混在しています(上)。旧王宮(現パタン博物館)の壁(下)。
寺院はデートスポットにもなっています(上)。旧王宮の入り口(下)。
旧王宮の庭(上)。王宮のすぐ隣には給水所があります(下)。カトマンズは急激な人口増加のために水と電気が不足しているそうです。
通称ゴールデンテンプルの入り口(上)。本堂は金箔で覆われ、仏像も金色です。ネワール族の友人は実家がこの近くで、この寺が檀那寺だと言っていました。革靴を脱がないといけないところがヒンドゥー教徒への配慮だと思います(下)。私はスニーカーなので脱がないで良いと言われました。
ゴールデンテンプルにある像(上)その胸元にはお経を書いた筒があります。これを右に回すとお経を読んだのと同じ効果があるそうです。タメル地区の繁華街の真ん中にも小さなお寺風の建物があります(下)。
ヒマラヤ最古の仏教寺院であるSwayambhu寺院(愛称:モンキーテンプル、お供えものを主食にしているサルが群生している)の入り口(上)。旗の1枚1枚にサンスクリット語でお経が書かれているそうです。Durbar広場にあるHanuman Dhokaの一部。Hanumanはヒンドゥー教の神の1つ(下)。王宮や仏教寺院と混在しています。
最大のStupa(仏舎利塔)であるBoudha Stupa(上)。カトマンズのもっとも古い地区であるBhaktapur(バクタプル)のTaumadhi広場の5重塔の入り口は5種類の聖獣や神よって守られています(下)。
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