新型コロナの抗原検査は発症から2日目以降に実施すべき

新型コロナの抗原検査は発症から2日目以降に実施すべき
以下は、記事の抜粋です。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やインフルエンザなどの迅速抗原検査は、症状が現れてからすぐに行うべきなのだろうか。

コロラド大学のCasey Middleton氏とDaniel Larremore氏の報告によると、検査を実施すべき時期はウイルスの種類により異なる。つまり、インフルエンザやRSウイルスの場合には発症後すぐに検査を実施すべきだが、新型コロナウイルスの場合には、発症後すぐではウイルスが検出されにくく、2日以上経過してから検査を実施するのが最適であることが明らかになったという。

Middleton氏らは、呼吸器感染症の迅速抗原検査がコミュニティー内での感染拡大に与える影響を検討するために、患者の行動(検査を受けるかどうかや隔離期間など)やオミクロン株も含めたウイルスの特性、その他の因子を統合した確率モデルを開発した。このモデルを用いて検討した結果、新型コロナウイルスの場合、発症後すぐに迅速抗原検査でテストした際の偽陰性率は最大で92%に達するが、発症から2日後の検査だと70%にまで低下すると予測された。発症から3日後だとさらに低下し、感染者の3分の1を検出できる可能性が示唆された。

この結果について研究グループは、「最初に現れる症状は、ウイルスではなく免疫反応によるものだと考えられる。また、新型コロナウイルスの変異株は、ある程度の免疫力を持つ人に感染した場合には、オリジナル株よりも増殖スピードが遅い」と説明している。

一方、RSウイルスとインフルエンザウイルスに関しては、ウイルスの増殖スピードが非常に速いため、症状の出現後すぐに検査を実施するのがベストであることが示唆された。


元論文のタイトルは、”Modeling the transmission mitigation impact of testing for infectious diseases(感染症検査による伝染緩和効果のモデル化)”です(論文をみる)。

元記事にも書かれていますが、報告された結果が正しいとすると、インフルとコロナの「同時診断キット」には問題があるかもしれません。

また、元記事には、「以前の方針の『発症後5日間の隔離』は、ほとんどのケースで必要以上に長かったと思う」とも書かれています。コストの問題はありますが、抗原キットで陰性になればウイルス量が少なく他人に感染させる可能性が低いので、解放されても良いと思います。

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