アトピー性皮膚炎患者へのデュピルマブ、治療継続率と関連因子が明らかに

アトピー性皮膚炎患者へのデュピルマブ、治療継続率と関連因子が明らかに
デュピルマブの商品名はデュピクセント®です。以下は、記事の抜粋です。


中等症~重症のアトピー性皮膚炎患者におけるデュピルマブによる治療継続率と関連因子が、ユトレヒト大学のLotte S. Spekhorst氏らによるコホート試験により示された。

解析には、4週以上追跡を受けていた18歳以上の患者が包含された。最初の患者が記録されたのは2017年10月であった。2020年12月時点でデータをロックし、データ解析は2017年10月~2020年12月に行われた。

主な結果は以下のとおり。

・合計715例の成人AD患者(平均年齢41.8歳、男性418例)が解析に含まれた。
・デュピルマブの治療継続率は1年時90.3%、2年時85.9%、3年時78.6%であった。
・無効性により治療の継続が短期となった特性として、ベースラインでの免疫抑制剤の使用、4週時点で非レスポンダー(8.68、2.97~25.35)が特定された。
・有害事象により治療の継続が短期であった特性としては、ベースラインでの免疫抑制剤の使用(HR:2.69)、65歳以上(2.94)、そしてInvestigator Global Assessmentスコアできわめて重症なアトピー性皮膚炎(3.51)が特定された。


元論文のタイトルは、”Dupilumab Drug Survival and Associated Predictors in Patients With Moderate to Severe Atopic Dermatitis:Long-term Results From the Daily Practice BioDay Registry(中等度から重度のアトピー性皮膚炎患者におけるデュピルマブ薬の生存率と関連する予測因子:Daily Practice BioDay Registry からの長期結果。)”です(論文をみる)。

デュピルマブは、サイトカインであるインターロイキン-4/13(IL-4/13)を標的とする抗体医薬です。効果はありそうです。高価な薬ですが、2022年8月1日より市場拡大再算定が適用され、薬価は11.7%引下げ(値下げ)られ、自己負担限度額はかなり下がってきました(具体的な例をみる)。

くろかわ皮フ科(https://kurokawa-skin.com/allergy.html)のホームページより

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