女性の性的興奮障害に対するシルデナフィルクリーム局所投与の予備的有効性：無作為比較試験
以下は、記事の抜粋です。
背景
女性の性的興奮障害を有する健康な閉経前女性におけるシルデナフィルクリーム外用3.6％の有効性を評価する。無作為化プラセボ対照二重盲検試験を行った。
方法
主要評価項目は、SFQ28（Sexual Function Questionnaire）のArousal Sensation領域とFSDS-DAO（Female Sexual Distress Scale-Desire, Arousal, Orgasm）の質問14のベースラインから12週目までの変化であった。
結果
女性の性的興奮障害を有する200人の女性が、シルデナフィルクリーム（n=101）またはプラセボクリーム（n=99）に無作為に割り付けられた。合計174人の参加者が試験を完了した（シルデナフィル90人、プラセボ84人）。
シルデナフィルクリーム群はSFQ28 Arousal Sensationドメインのスコアにおいてより高い改善を示したものの、主要評価項目および副次的評価項目においてシルデナフィルクリーム使用者とプラセボクリーム使用者の間に統計学的有意差は認められなかった。
性的興奮障害のみを有する女性および性機能障害または性器痛を合併した性的興奮障害を有する女性を含むintention-to-treat（ITT）集団において、シルデナフィルクリーム群はSFQ28 Arousal Sensationドメインのスコアにおいてより高い改善を示したものの、主要評価項目および副次的評価項目においてシルデナフィルクリーム使用者とプラセボクリーム使用者の間に統計学的有意差は認められなかった。
シルデナフィルクリームに無作為に割り付けられたITT集団のうち、欲求低下を伴うか伴わない女性の性的興奮障害と診断されたサブセットは、SFQ28 Arousal Sensationドメインスコアがプラセボクリームと比較して有意に増加したことを報告した。このサブセットは、SFQ28の欲求とオーガズムのドメインスコアの平均でより大きな改善を達成した。このサブセット集団はまた、シルデナフィルクリーム使用によって性的苦痛および対人関係の困難が有意に減少した。
外用シルデナフィルクリームは、女性の性的興奮障害を有する女性の転帰を改善し、オルガスム機能障害を併発していない女性において最も有意であった。特に、欲求低下を伴うか否かを問わず、女性の性的興奮障害を有する女性のサブセットの分析において、シルデナフィルクリーム外用は性的興奮の感覚、欲求、オーガズムを増加させ、性的苦痛を減少させた。
元論文のタイトルは、”Preliminary Efficacy of Topical Sildenafil Cream for the Treatment of Female Sexual Arousal Disorder: A Randomized Controlled Trial（女性の性的興奮障害に対するシルデナフィルクリーム局所投与の予備的有効性…無作為化比較試験）”です（論文をみる）。
シルデナフィルはあのバイアグラ®の一般名です。”Sildenafil Cream”で検索したところ、左のような商品があることがわかりました。しかしこれは、シルデナフィルとリドカインを配合した早漏防止クリームのようですので男性用みたいです。女性用はまだ臨床試験段階という事でしょうか？
コメント