グーグルの機械学習技術で人間の老化を克服—クレイグ・ヴェンター氏の特異な発想
この「現代ビジネス」の記事は、”Three Questions for J. Craig Venter”というMIT Technology Reviewからの記事の翻訳ですが、タイトルをみるとかなり勘違いして訳しているようです(元記事をみる)。
新しい会社の名前は”Human Longevity”ですが、やろうとしていることは、多くのヒト(現在500人、目標100万人)のDNA配列を読むと同時に、それぞれのヒトの病気を含むすべての特性(強さ、脳のサイズ、心拍出量など。ベンター氏によると「解剖しないで測れるすべての情報」)を記録し、DNA配列と特性との関連をコンピューター翻訳のプロに解析させるという、極めて現実的なアプローチです。
要するに、個人のDNA配列から特性(寿命や病気を含む)をできるだけ正確に翻訳(予言)しようという試みです。これは、15年前にヴェンター氏が自身のDNA配列を材料に用いて、世界で最初にヒトの全ゲノムを解読した時、比較するゲノムがないので、読んでもなにもわからなかったという経験に基づいているそうです。
記事にもありますが、今グーグルがやっていることや日本でDeNAがやろうとしていることとは、レベルが違うようです。合成生物学よりはあたりそうな気がします。
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