小保方さんらの細胞は本当に最初の「STAP細胞」なのか?

Openブログの記事「乳酸菌による多能性細胞」にあるように、乳酸菌によって人の皮膚細胞を多能性細胞にすることができたという熊本大の太田さんらの論文が、小保方さんの論文よりも1年も前に発表されています(記事をみる)。本ブログでもとりあげました(記事をみる)。以下は、記事と記事に対するコメントからの抜粋です。


この研究はあまり報道されていないが、STAP細胞と同様のものだと見なしていいだろう。しかも、すでに人の成人の細胞で作成に成功している。その意味では、小保方さんの STAP細胞よりも、応用が進んでいる。ただ、原理としては、小保方さんの STAP細胞とほとんど同様である可能性が高い。

> 太田グループの研究のヒストリーも知らずに、一方的に小保方グループの肩を持つのはフェアじゃないでしょう。


私もそう思います。太田さんらの細胞には名前がついていませんが、”STAP”が”Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells(刺激惹起性多能性獲得細胞)”の略ということですので、太田さんらの細胞もSTAPそのものです(論文をみる)。

また、昨年の7月にScience誌に掲載された論文でも、中国のグループは遺伝子を導入せず化学物質処理だけで多能細胞を作っていますので、これもSTAP細胞です(記事をみる論文をみる)。

太田さんが48歳の中年の男性であることや地方大学での研究であることが不利に働いたのでしょうか (^-^)?掲載が比較的容易なPLoS ONEではなく、超難関のNatureに何年もかかって掲載することの意味がどれくらいあるのか知りたいところです。マスメディアや研究費を引き付けるのには間違いなく効果があると思いますが、2012年のノーベル賞の授賞理由が”the discovery that mature cells can be reprogrammed to become pluripotent”なので、残念ながらSTAP細胞の作成がノーベル賞の対象になることはないでしょう。

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コメント

  1. たまたま見たものです より:

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    すぐ検証される工学系では考えられないですね。

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