以下は、記事の抜粋です。
●比較的悪い場合(1個の原子炉の完全メルトダウンとそれに基づく放射性爆発の場合)、避難エリアの30キロは人の健康の安全を守るために十分な距離でしょう。もっと最悪な状況でも、(2個以上の原子炉がメルトダウンする場合)1つの原子炉のメルトダウンのときと比べ、被害にさほど変わりはないでしょう。
●現状の20キロ退避指示区は現状の放射能レベルにたいして適切な範囲でしょう。このまま炉心への海水注入を続くことができれば、大きな事件を防ぐことができるでしょう。これからさらなる地震と津波が起きた場合、海水注入ができなくなる可能があり、その場合上記のメルトダウンが起こる可能性があるでしょう。
●基本的に、専門家は東京住人の健康への悪影響はありませんと予想してる。健康に悪影響を起こすために現状の放射能の何百倍のレベルが必要。専門家はそのような状況にはならないと言う。(しかも、専門家は妊婦や子供へ影響するほどの放射能を基準にしていた。健康な大人にとってはさらに放射能のレベルが高くならないと影響はないという。)
●専門家は風向きは関係ないと言う。東京は現場から十分離れてるので、影響はないでしょう。海水注入を続けることができ、原子炉を冷えることができれば、状態は大きく上向くでしょう。
●日本政府からの情報は複数の独立した団体によりモニタリングされつづけ、放射能のレベルに関しての情報は的確と判断されてる。
●チェルノブイリとは全く別な状況です。チェルノブイリの場合、原子炉が完全メルトダウンし、手を付けずに何週間も燃え続けた。チェルノブイリでさえ、30キロに避難ゾーンがもしできたら、十分に人の健康を守ることはできたでしょう。チェルノブイリの場合、事件から何年も後まで現地の食料や水に含まれた放射能は一切モニタリングされなかったと、危険性についての情報も全く知らせなかったせい、汚された食品、麦、牛乳や水などを食べ続けた現地の人々が病気になった。事実は隠されたチェルノブイリの事件とくらべ、今回の非常に開かれた福島の事件もその意味でも大きく異なるでしょう。
●ブリティシュスクールの学長が、休校をつづけるべきかどうかを尋ねた。専門家の答えは、放射能に関する恐れのためならば休校は必要ない。余震や建物の状態などに関する理由はありえるかもしれないですが、科学的に放射能の恐れは 子供にとっても全くありません。
●ヨード剤の補充に関して、専門家はヨード剤は現場で放射能を体内に吸収した場合や汚れた食料を食べた場合だけ必要と説明した。それに、ヨード剤の長期的利用は健康によくないと話した。
上の記事は、英国大使館で3月15日に行われた会見に参加したPaul Atkinson氏がfacebookにアップしたものの翻訳です。池田信夫氏のブログでも「イギリス政府による福島原発事故の影響評価」というほぼ同じ記事を載せていますが、こちらの方が詳しいので、こちらを転載しました。
日本の原発の現状について、英国政府主席科学顧問(Chief Scientific Adviser)ジョン・ベディントン (Sir John Beddington)が電話で説明したようです(記事をみる)。
先日、イギリスの友人からメールが来ました。
「イギリスBBCの地震の報道はなり徹底していてNHKと比べて相当優れていると思いました。朝も夜もトップニュースの扱いでまるで自国のどこかで取材している様に感じるほどです。リポーターも10人近く送り込んでいる様子でタクシーを現地で調達して仕事をしているのがたくましい。画像も漫然と取っているのではなくしっかりある種のストーリーを感じさせます。映画的と言えば良いのでしょうか。暇があればwww.bbc.co.uk/news/を見てください。」
“LIVE”しかみていませんが、確かにNHKと比べて相当優れていると思いました。また、今回の危機的状況への対応をみて、管首相を含め多くの日本人政治家には失望しました。医療ではイギリスに勝っていると思いますが、残念ながら、報道や政治ではかなり負けているようです。
柳田充弘先生は枝野官房長官のことを、ブログでボロクソに書かれていますが、私はこちらの意見に同意で、密かに期待しています。政治家にはいつも期待して裏切られているのですが、今回はこの期待が少しでも長続きすることを祈っています。
以下は、BBCのLIVEにある今日のKey Pointsです。
●Japanese emergency teams have continued to try to repair the nuclear plant stricken by the quake and tsunami – military helicopters have dropped water on the plant, and power lines have been re-laid.
●Foreign countries are preparing for their citizens to leave Japan – the first planeload of Americans has already left.
●The number of confirmed dead and missing now stands at nearly 13,000 while some 450,000 people have been staying in temporary shelters amid sub-zero night-time temperatures.
●Despite the crisis in Japan, the yen has risen close to its highest value against the US dollar since World War II.
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