多発性硬化症がテクフィデラ ®(フマル酸ジメチル)という薬でうまくコントロールされているヒトに会いました。知らなかったので自分へのメモとして以下に製薬会社の説明を抜粋しておきます。
開発の経緯
テクフィデラは、フマル酸ジメチル(DMF)を含有する経口製剤で、多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)の再発予防及び身体的障害の進行抑制のために、Biogen社が開発しました。
テクフィデラは、酸化や炎症、生体異物ストレスを軽減する重要な細胞防御機構であるNrf2経路の活性化を介して末梢免疫系と中枢神経系(CNS)の両方で炎症反応を抑制し、CNS細胞の保護を促進する可能性があることから、酸化的損傷/ミトコンドリア損傷及び脳の炎症を抑制し、再発及び身体機能障害進行を低減すると期待され、有効で安全な経口MS療法に対する医療ニーズを満たし得るMS治療薬になると考えられました。
テクフィデラは、商標名をTecfideraⓇとして再発性多発性硬化症(relapsing MS:RMS)治療の適応で2013年に初めて米国で承認されて以降、欧州連合の加盟国(2014年)を含め世界71ヵ国(2020年3月26日時点)で承認されています。本邦においては、2016年12月19日に「多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制」を効能・効果として承認されました。
効能・効果
多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制
用法・用量
通常、成人にはフマル酸ジメチルとして1回120mg 1日2回から投与を開始し、1週間後に1回240mg 1日2回に増量する。
多発性硬化症は、中枢神経系の炎症性脱髄性障害を主徴とし、若年成人に多く発生する自己免疫疾患と考えられています。一般的な症状には、視覚および眼球運動異常、感覚異常、筋力低下、痙縮、排尿不全、認知症機能障害などがあります。
MSには、急速あるいは緩徐に神経症候が出現し、再発と寛解を繰り返すものの病状の持続進行はない再発寛解型、再発寛解型で始まった後に、長期にわたり持続的進行を示す二次性進行型、初期から持続進行し、時に一過性の軽度改善や急性増悪が重なる一次性進行型などがあります。日本では特定疾患に指定されており、国内の患者数は1万2000人程度と推定されています。
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