ワクチン接種3回以上の患者ではラゲブリオ®(モルヌピラビル)は効かない

モルヌピラビルでCOVID-19患者の入院・死亡減らず
以下は、記事の抜粋です。


重症化リスクが高い新型コロナウイルス感染症(COVID-19)成人患者に対するモルヌピラビル早期投与の有効性を英国の非盲検無作為化比較試験で検討。

患者(平均56.6歳、ワクチン3回以上接種94%)をモルヌピラビル+通常ケア(1万2529例)と通常ケア単独(1万2525例)に割り付けた。主要評価項目は、無作為化から28日以内の原因を問わない入院または死亡とした。

その結果、モルヌピラビル+通常ケア群の105例(1%)および通常ケア群の98例(1%)に入院または死亡が記録された(補正オッズ比1.06、優越性の確率0.33)。モルヌピラビル+通常ケア群50例(0.4%)、通常ケア群45例(0.3%)に重篤な有害事象が発生した。このうち、モルヌピラビルに起因すると判定された有害事象はなかった。


元論文のタイトルは、”Molnupiravir plus usual care versus usual care alone as early treatment for adults with COVID-19 at increased risk of adverse outcomes (PANORAMIC): an open-label, platform-adaptive randomised controlled trial(有害事象のリスクが高いCOVID-19の成人患者に対する早期治療としてのMolnupiravir+通常ケア vs 通常ケア単独(PANORAMIC):オープンラベル、プラットフォーム適応の無作為化比較対照試験)”です(論文をみる)。

関連記事で紹介したオミクロン株に対する経口抗ウイルス薬のリアルワールドでの有効性の検討でも、ラゲブリオ®(モルヌピラビル)は、パキロビッド®(ニルマトレルビル+リトナビル)と比べて効果が低いことが報告されていました。

この論文の結果が正しいとすると、ワクチン接種3回以上の患者ではラゲブリオ®(モルヌピラビル)は効かないということになります。

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