男性へのHPVワクチンについに助成か
とても希望が持てるニュースです。以下は、記事の抜粋です。
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種によって子宮頸がんの低減に効果的であることが徐々に認識されてきました。しかし、男性に対するHPVワクチン接種については「さすがにそれはいらんやろ」と思っている方が医療従事者でも数多く見受けられます。
海外では男性のHPVワクチン接種率は高く、アメリカでは半数以上の男性が接種しています。HPVワクチンは、日本では9歳以上の女性のみがその対象でしたが、2020年12月に4価HPVワクチンが9歳以上の男性へ適応となり、国内でも男性に対してHPVワクチンが接種できるようになっています。
それでもまだまだ接種が少ない状況です。その足かせの1つに、全3回で5~6万円かかる費用的な問題もありました。
東京都議会において、小池 百合子知事が「子宮頸がんの主たる原因となるHPVワクチンについて、女性だけでなく男性への接種が進むよう、行政への支援を検討する」という方針を示しました1)。
男性に対するHPVワクチンのメリット
男性へHPVワクチンを接種するメリットは、中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんといったHPVが関連する悪性腫瘍のリスク低減につながること、尖圭コンジローマなどの性感染症の予防につながること、そして何より将来のパートナーの子宮頸がんのリスクを減らすことができることにあります。
この中でも、中咽頭がんは軽視されがちな疾患で、HPV関連悪性腫瘍だけで見ると、子宮頸がんに匹敵する患者数となっています。
失われる健康よりも、接種するメリットのほうが大きい疾患であることから、この流れがほかの自治体でも踏襲され、男性のHPVワクチンの助成が進めばよいなあと思っています。
そのためには「子宮頸がんワクチン」という呼び方ではなく、「HPVワクチン」という形で啓発していく必要があるのですが、そのあたりの舵取りをうまくやらないと、なかなか接種率は上がらないかもしれません。
ほとんどの子宮頸がんがHPV(human papilloma virus)というウイルスの感染でおこることを考えれば、長いですが略さずに「(ヒト)パピローマウイルスワクチン」と呼ぶのが適当だと思います。
女性が子宮頸がんで亡くなった場合、そのパートナーの誰かが殺人犯の可能性が高いです。日本では毎年2,500人以上の女性が子宮頸がんで亡くなっているということは、、、、
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