イタドリ

「おもしろい」と言ってはイギリスに気の毒ですが、おもしろい記事です。イタドリを食べてみたくなりました。


以下は、イギリスでのイタドリについての記事の抜粋です。
英国で「ヒステリー」 日本のイタドリの本性が社会問題に 最善策は「ひそかに毒を盛る方法」?

ロンドン市内の倉庫脇で繁殖するイタドリ

英メディアの裁判報道で最近、ある日本の植物が話題だ。ジャパニーズ・ノットウィード(Japanese knotweed)という植物で、タデ科のイタドリを指す。英国では極めて厄介な外来種として悪名が高い。

公用地から庭に侵入、自治体に賠償命令 先月、南ウェールズの男性(38)が自宅裏の公用地から庭にイタドリが侵入して不動産価値が下がったとして、地元自治体を相手取った訴訟で勝った。自治体は損害賠償額に弁護士費用を加えた約30万ポンド(約4900万円)を支払うことになり、イタドリの侵入に悩む人々を勇気づける画期的なケースとして注目された。1月には、ロンドン南部の住宅を購入した男性(30)が、庭にイタドリがあるのに知らせなかったとして、元家主を相手に勝訴した。英国では家を売る際、イタドリが「ある」「ない」「分からない」のいずれかを申告する必要がある。元家主は「ない」と申告してうそと判断された。こちらも総額約20万ポンド(約3200万円)の裁判となり、各紙で大きく報じられた。

イタドリは東アジア原産の多年草で、1日に10センチともいわれる成長力と地下数メートルにも及ぶ地下茎の強さが特徴。イタドリを英国に紹介したのはシーボルトだ。1850年に英王立植物園のキューガーデンにイタドリを送った記録がある。成長が早くて白い花を付けるイタドリは英国にはない、魅力的な植物として宣伝された。産業革命で勃興した各都市で、富裕層の間で人気となった。

切っても抜いても再生…捨てられた先で繁殖 しかし、人々はやがてイタドリの本性を知る。切っても抜いても再生し、次第に邪魔者として扱われるように。自宅の敷地外や川、鉄道沿いなどに捨てられたイタドリはその後も繁殖を続け、現在の社会問題につながっている。

◆政府は虫頼み? 効果は不明
英政府は10年、イタドリを餌にするイタドリマダラキジラミという虫を日本から輸入し、除去する方法を導入した。いわば「タデ食う虫」だが、同教授によれば「大量の資金が投入されているが、成果を上げているという研究論文はまだない」という。

今も大量に英各地に残るイタドリを巡る訴訟と報道は、今後も増えそうだ。ベイリー博士は「現状はメディアの悪魔視が著しく、ヒステリーが起きている。除去業者らも商売になるので驚異を減じるつもりはない」と指摘。「イタドリは確かに問題だが、冷静な対応が必要だ」と訴えた。

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