以下の質問に対する優秀と思われる回答を紹介します。
Q:小児のインフルエンザ感染症に対しては、ロキソプロフェンなどの投与は控えることになりますが、成人のインフルエンザ感染症に対して、投与をどうされていますか?
A1:成人のインフルエンザ患者に対してはロキソプロフェンは禁忌ではありませんし、原則は問題ないかと思いますが、そもそもロキソプロフェンが治療に必須というわけでもありませんので、基本的にはアセトアミノフェンを処方しています。
A2:インフルエンザでもコロナでも鎮痛よりも解熱効果を期待するので、全例アセトアミノフェンを処方します。腎機能や胃粘膜障害も気にしなくて良い点も理由です。
Q:LDHの値の高さ・変動などをどの程度重要視されているか、ご意見を賜れますと幸甚です。小生の認識としては、あまり病態の特異度のパラメーターと思ったことは少なく、一方、病勢の改善の評価ぐらいには参考になるかなぐらいの認識です。
A1:「高LDH血症の患者さんが後に悪性腫瘍と判明し、それまで診ていた医師を訴えたケースがある」と指導医に教わったことがあります。一般的には、血清LDHの上昇は身体に何かが起こっている信号の一つで、激しい運動後でも見られます。また、関節リウマチの患者さんが急にLDHが上昇した時は、間質性肺炎などを疑って精査しています。私自身は、初診時スクリーニング検査からの変動が重要かと考えます。
A2:LDHは細胞破壊のマーカーと捉えており、色々な病態で上がるので、診断的意義には乏しいと思います。ただ、リンパ腫や血球貪食などでは重症度に関わってきますので、そういう際に注意して見るべきものだと思います。
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