以下は、記事の抜粋です。
人工甘味料を使ったダイエット飲料を日常的に消費すれば、普通の清涼飲料水以上に肥満や生活習慣病のリスクが高まる恐れがあるという調査結果が7月10日の医学誌に発表された。
研究では、ダイエットソーダの消費と健康状態との関係について調べた過去5年間の論文などを検証した。その結果、人工甘味料には、体内や脳内の仕組みを混乱させる作用があることが分かった。ダイエットソーダばかり飲んでいる人が本物の糖分を摂取すると、血糖値や血圧を調整するホルモンが分泌されなくなるという。
人工甘味料はさらに、空腹感を感じさせ、甘いものが食べたくなる衝動も起こさせるといい、普通のソーダよりもダイエットソーダを飲んだ方が太りやすい傾向があることも判明した。
たとえ太らなかったとしても、糖尿病や心疾患、脳卒中を発症する危険は大幅に高まると研究チームは指摘。パデュー大学のスーザン・スウィザーズ教授は「ダイエットソーダは普通のソーダよりも健康にいいという考え方は誤っている」「完全にやめろとは言わないが、日常的に飲むべきものではない」と語った。これに対して飲料メーカーの業界団体は、「長年の調査によれば、低カロリーの甘味料は安全で、減量や体重管理などの効果もある」と反論している。
元論文のタイトルは、”Artificial sweeteners produce the counterintuitive effect of inducing metabolic derangements”です(論文をみる)。内容をみると分かりますが、これは14のコホート研究結果をまとめた「総説」です。
いずれにしても、スクラロース、アスパルテームあるいは、サッカリンなどのノンカロリーの人工甘味料は、「直感に反して」エネルギー摂取を増加させ、体重を増加させ、2型糖尿病などの健康リスクも増加させるという仮説を検証しています。
さらに総説は、このような逆効果のメカニズムや人工甘味料の影響を解析することを難しくしている要因を明らかにすることを目的としています。ただし、この総説はあくまでこれまでのコホート研究をまとめただけのものです。ダイエット飲料と砂糖入り飲料を混ぜて飲んだ場合の効果については分からないと書いていますし、ダイエット飲料の変わりに砂糖入り飲料をどんどん飲んだ方が良いとは書いていません。
結論として、「砂糖が入っていてもいなくても、甘いものは体に悪い」ということだと思います。
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