「コロナとインフルが同レベル」と言える?

これらのデータを並べて「コロナとインフルが同レベル」と言える?
同じレベルとは思いませんが、興味深い数字が書かれていたので紹介します。出典はわかりません。


ワクチン接種をめぐる状況は次のようになる。インフルエンザの場合は、定期接種対象者でのワクチン接種率は近年50%前後と報告されている。ワクチンの有効率に関しては、流行の程度や流行株とワクチン株のマッチングによってさまざまな報告があるが、重症化(入院)予防の有効率で見れば、ざっくりいうと50%強である。

これに対して新型コロナワクチンの現時点での接種率は総人口あたりで基礎免疫の2回接種完了で80.4%、追加接種の3回接種完了で67.8%、オミクロン株対応2価ワクチンで37.5%である。現時点で2価ワクチンの有効性に関する報告は、まだ十分な数があるとは言えないが、国立感染症研究所の報告では、BA.4-5発症予防の有効率は69%である。

新型コロナは流行が通年。ワクチンの効果はインフルエンザと同じように半年程度であり、接種回数と最終接種からの経過期間によって効果は異なる。重症化予防効果は時間を経ても比較的維持されていると言われてはいるものの、これまでのデータなどを見れば、やはり最終接種から時間が経過するとともに減衰しているのは事実である。

ジョンズ・ホプキンズ大学の研究報告では、ワクチン未接種あるいは未感染者のオミクロン株による重症化・死亡リスクはデルタ株の0.72倍、武漢株の0.94倍との報告もある。この報告によれば現在のオミクロン株の重症化率自体が比較的高い日本のワクチン接種率でマスクされたものと考えねばならない。

これら数字には、最近医療現場から聞こえてくる新型コロナ経過観察期間終了後の高齢者での基礎疾患の急速な悪化による死亡、罹患後症状、オミクロン株BA.5の感染力の強さによる医療現場や高齢者施設でのクラスター頻発は一切考慮されていない。インフルエンザと新型コロナはもはや同レベルなどと一部の医療従事者が口にするのは、もはや妄言が過ぎるのではと思うのだが。


記事を書かれた村上氏の分析についてはその通りだろうと思いますが、新型コロナの扱いが現状維持で良いとは思いません。今後日本でも流行るであろうXBB株に対するワクチンの普及と、ハイリスク患者を守る方策を伴う元気な感染者や濃厚接触者の行動制限の緩和などが重要だと思います。

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