コロナワクチンなどの論文、国内製薬は1本

コロナワクチンなどの論文、国内製薬は1本、国際協力へ貢献不足 米は10本
以下は、記事の抜粋です。


新型コロナウイルス関連の論文発表で国内製薬会社の研究開発力の低さが浮き彫りになっている。主要医学誌に掲載されたワクチンや治療薬についての臨床試験(治験)の論文は1本にとどまる。米国はファイザーなど大手だけでも約10本あり出遅れが目立つ。コロナ禍では開発成果を早期に公開して世界と共有する「オープンサイエンス」が進んだが、国内勢は貢献できていない。


上の記事の「1本」というのは、田辺三菱製薬のカナダの関連会社メディカゴのワクチンの論文が今年の5月に発表されたというものです。このワクチンについての記事をみても、科学的な貢献が日本から多くあったとは思えません。

論文の数がすべてはありませんが、最近の日本の生命科学技術の遅れは顕著です。「有期雇用」、「選択と集中」などいろいろな要因があり、徐々に世界から取り残されていく様子を見るのは悲しいです。そんな状況でも、「日本の頭脳が金で買われる」とか「科学技術が盗まれる」とか言う頭がお花畑になったヒトがいるのにも疲れます。

日本の製薬会社は、外国で承認されて広く使われている薬でも、もう一度国内での臨床試験を課して、その間に似たような国産薬を開発して売るという「護送船団方式」でこれまで守られてきました。最近は少しその状況は改善しましたが、非科学的というか新薬を生み出しにくい会社の体質は変わっていません。

新型コロナしても、どうみても怪しいアンジェスや塩野義や富士フィルムのワクチンや薬を「国産」というだけで優遇しようとしてきました。「護送船団方式」と同じです。数は少ないですが、タクロリムスやプラバスタチンやイベルメクチン(コロナには効きませんが)などの「国産」の良い薬を作ってきた地道な努力が報いられるような環境はもう来ないのでしょうか?

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