モデルナ2価ワクチン候補、BA.4およびBA.5に強力な中和抗体反応示す
Good Newsです。以下は、記事の抜粋です。
2022年6月22日、Modernaはオミクロン株に対する2価追加接種ワクチン候補mRNA-1273.214が第II/III相臨床試験において、すべての被験者でオミクロン株亜種BA.4およびBA.5に対する強力な中和抗体反応を示したことを発表した。
今回公表されたのは、初回接種ならびに1回追加接種が行われた被験者にmRNA-1273.214を50μg追加接種したデータである。発表された主な結果は以下のとおり。
・mRNA-1273.214はBA.4/BA.5に対して、感染歴に関係なく、すべての被験者で試験開始前の5.4倍（95％信頼区間[CI]：5.0～5.9）、血清反応陰性被験者の小集団で6.3倍（95％CI：5.7～6.9）の中和抗体価を誘導した。
・BA.4/BA.5に対する中和抗体価は、過去に報告されたBA.1に対する中和抗体価の約3分の1であった。
・mRNA-1273.214の追加接種の1ヵ月後でも、BA.4/BA.5に対する中和幾何平均抗体価（GMT）は、全被験者で941（95％CI：826～1,071）、血清反応陰性被験者で727（95％CI：633～836）であった。
Modernaは今回得られたデータとこれまでのデータに基づき、今後数週間のうちに規制当局へmRNA-1273.214の承認申請を予定している。
元論文のタイトルは、”Effectiveness of mRNA-1273 against SARS-CoV-2 Omicron and Delta variants（SARS-CoV-2オミクロンおよびデルタ変異体に対するmRNA-1273の有効性）”です（論文をみる）。以下は、論文要旨の抜粋です。
新型コロナウイルスOmicron（B.1.1.529）変異体は、免疫逃避の可能性があり、高い感染性を有している。我々は，OmicronまたはDeltaの感染および入院に対するmRNA-1273のワクチン有効性を評価した。
検査陽性例26,683例について、14-90日後のOmicron感染に対するワクチン2回接種の有効性は44.0%（35.1-51.6%）であったが、すぐに減少した。14～60日および60日超の3回接種の有効性は、Delta感染に対して93.7％（92.2～94.9％）および86.0％（78.1～91.1％），Omicron感染に対しては71.6％（69.7～73.4％）および47.4％（40.5～53.5％）であった。免疫不全者におけるオミクロン感染に対する3回接種の有効性は29.4％（0.3～50.0％）であった。
また，デルタまたはオミクロンによる入院に対する3接種の有効性は，調査対象者全体で99％以上であった。特に免疫不全者において，Delta感染に対する3回接種の有効性は高く，持続的であったが，Omicron感染に対する有効性は低かった。しかし，入院に対しては高い有効性を示した．
BA.5株にもある程度効果があるみたいで、時代遅れワクチンでなくて良かったです。日本でも早くこのような2価ワクチンが承認されることを願います。周回遅れの国産ワクチン船団は、どのあたりを走っているのでしょうか？
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