グリコピロニウム臭化物(シーブリ吸入用カプセル)2剤目の吸入長時間作用型抗コリン薬、登場へ
以下は、記事の抜粋です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬のグリコピロニウム臭化物(シーブリ®吸入用カプセル50μg)が製造承認を取得し、11月22日に薬価収載された。用法・用量は「1日1回1カプセルを専用の吸入器具にて吸入」となっている。
COPDは喫煙習慣が主な原因となる肺の生活習慣病である。疾患は進行性で、息切れなどによって日常生活に支障をきたすようになり、酸素吸入が必要になる場合も多い。2005年時点で世界で2億1000万人が罹患しているとされ、日本でも500万人以上が罹患していると推定されている。
COPDの薬物治療では、気管支拡張薬(特に吸入製剤)が中心となる。中でも、長時間作用型β刺激薬(LABA)と並んで、長時間作用型抗コリン薬(LAMA)が、軽症から重症を含めた安定期COPDの第一選択薬として推奨されている。LAMAに関しては、これまで、チオトロピウム(スピリーバ®)のみが使用可能だった。
臨床試験において、グリコピロニウム吸入製剤は、吸入から5分後に肺機能検査値(一秒量;FEV1)の改善効果を示すこと、少なくともその作用は24時間持続し、52週間にわたり安定した効果を示すことが確認されている。
スピリーバ®は大型医薬品の一つで、2011年の売上高は約41億ドルで医薬品売上高ランキングの第24位です。前年比+10%ですので今後も増加する可能性が大きいです。グリコピロニウム吸入製剤はこの市場を狙って投入されたものだと思われます。COPDあるいはチオトロピウムについては下の関連記事をご覧ください。
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コメント
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患者さん側から見た場合、コスト等含めて、どちらが有利、というようなことはないのでしょうか。もしよろしければご意見をお聞かせください。
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>メビウスさん
申し訳ありませんが、現在私にはお答えできる情報はありません。新薬は一般にコストが高く、処方にも2週間の上限があります。ただ、価格はスピリーバの価格を考慮して決められたようなので、あまり変わらないかもしれません。
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>takさん
なるほど。
スピリーバの対抗として市場投入されたわけですものね。
ありがとうございました。