研究者(論文著者)の影響力の指標 h-index
以下は、記事の抜粋です。
かつては、出版した論文(掲載誌)のインパクトファクター(Impact factor:IF)の総計で、研究者個人の研究業績評価がなされている向きがあったかもしれません(もしかしたら、一部では今でも?)。繰り返しになりますが、IFは学術誌の影響力を測るひとつのものさしであり、個々の論文の影響力や、ましてや論文著者の研究業績を評価する指標ではありません。今回は、研究者(論文著者)の影響力や業績評価の指標について解説します。
研究者(論文著者)の影響力の指標 h-index
研究者の影響力や業績評価もまた、学術誌や個々の論文の影響力の指標と同じく、被引用回数に基づく指標が用いられています。研究者が出版した論文の被引用回数が多ければ多いほど、それだけその研究者の論文が注目されているということであり、ひいては質の高い業績がある、と評価されます。
研究者個人単位での業績評価には近年、h-indexという指標が多く用いられています。h-indexは、「その研究者が出版した論文のうち、被引用回数がh回以上である論文がh本以上であることを満たす最大値h」と定義されています。
「ちょっと何言ってるかわからない」ですかね。もし、ある研究者のh-indexが20であったとすると、その研究者は20回以上引用されている論文が20本以上ある、ということです。このように、h-indexは研究者が出版した論文の「被引用回数」と「論文数」という、その研究者の影響力と生産性を同時に示すことができる指標です。h-indexが高いほど、その研究分野への貢献度が高いと評価されます。
以前所属していた大学でも、教授選考などの場合にはインパクトファクター(Impact factor:IF)が重視されていたので、それが既に過去のことになっていたこともh-indexについても知らなかったので、この記事を紹介しました。
それで、研究者の貢献度を示す「h-index」の調べ方と目安に従って、自分のh-indexを計算してみました(結果をみる)。私の「エッチ度」は、すべての期間で43、2017以降では17でした(図1)。
自分の論文の引用をみておもしろいと思ったのは、日本の英文学会誌に発表した論文の方がNature誌に苦労して載せた2つの論文よりも引用が多い事実です(図2)。偉い先生に「有名誌に載せないと誰も読まない。」と言われて、それを信じて頑張っていたのですが、今は検索でかなりマイナーな雑誌でも引っかかるので、インパクトファクターも掲載料も高い有名誌に載せる意味はあまりないのかもしれません。
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