岩田健太郎教授、医学部の定員に感染症・救急の指定枠を設ける方針に「絶対にやめたほうが良い」
以下は、記事の抜粋です。
岩田健太郎神戸大教授が8月24日、ツイッターを更新し、新型コロナウイルスの流行をふまえ、政府が医学部の定員に感染症や救急科の指定枠を設ける方針を固めたことに言及した。
岩田教授は「思いつき感がすごすぎる。絶対にやめたほうが良い。感染症医がどういうものか全く理解していないプラン」と記した。さらに「厚生労働省の有識者、も感染症医がどんな医者か全然理解してないだろうなー。つらい」「感染症で言えばコンサルへの診療報酬。加算では素人を当てて『やったふり』になる。プロの仕事への対価が無ければプロは増えない」と連続でツイートした。
以下は、8月24日の読売新聞の記事からの抜粋です。
政府は、新型コロナウイルスなど感染症流行に対応できる医師を増やすため、大学医学部の入学定員に感染症科や救急科の優先枠を創設する方針を決めた。感染流行時に中心的な役割を担う人材を育成する。8月27日の厚生労働省の有識者会議で案を示し、了承されれば2023年度入学者から適用する。
感染症医は、コロナ禍や感染症の流行時に呼吸器や集中治療の担当医らと連携して患者対応にあたる。危険区域と安全区域を分ける「ゾーニング」や防護服の取り扱いの指導など、専門知識が求められる感染症対応の中心的な立場となる。
しかし、医療機関での感染症医不足は深刻で、「主たる診療科」別の感染症内科医は、42の診療科別区分で38番目となる531人にとどまる。コロナ禍で専門外の医師も感染防止策などに追われているのが現状だ。地域による偏りも大きく、161人の東京都に対して、青森、福島、滋賀、山口県には1人もいない。
こうしたことから、政府は大学医学部の23年度入学者から、感染症科を目指す学生を優先した定員枠を設ける。将来的に感染症流行時の医療現場の対応力を高め、感染症医が足りない地域での態勢強化を狙う。
岩田氏にちゃんとインタビューせずにTwitterでのコメントだけを切り取って、ろくに意見も書かずに記事にする報知新聞はあまりに低レベルで、自ら新聞の価値を否定しています。
感染症や救急の専門医が少ないのは、現状での魅力が少ないからです。岩田氏がコメントしたように、魅力を増やさないで無理やり魅力の乏しい専門家に縛り付けるのは最悪のやり方です。
読売の記事で書かれている「『ゾーニング』や防護服の取り扱い」は、「ウイズ・コロナ」を考えればすべての医学生が学ぶべきことだと思います。
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