アルツハイマー病新薬「アデュカヌマブ」、米FDAが承認

アルツハイマー病新薬、米FDAが20年ぶり承認 日米企業が共同開発
エーザイとバイオジェンが開発したアルツハイマー認知症治療薬が米食品医薬品局(FDA)によって承認されました。日本のメディアは、めでたい記事ばかりなので厳しい記事を紹介します。


FDAは6月7日、米製薬会社バイオジェンと日本の製薬会社エーザイが共同開発したアルツハイマー病の治療薬「アデュカヌマブ」を承認した。アルツハイマー病の新薬承認は約20年ぶり。

アデュカヌマブは、最も一般的な認知症であるアルツハイマーの症状ではなく、その原因に作用するとされる。アルツハイマー病の新たな治療法の承認に、慈善団体からは歓迎の声が上がっている一方で科学者の間では、臨床試験結果の不確実性から、同薬の効果について意見が割れている。

約3000人の患者が参加したアデュカヌマブの国際的な後期臨床試験では、同薬を月1回投与された患者に、偽薬を投与された患者よりも記憶や思考の問題の悪化を遅らせる効果はみられないとの分析結果が出た。そのため、2019年3月に臨床試験が中止された。しかし同年末、バイオジェンはより多くのデータを分析し、より高用量で投与すれば薬が有効であると結論付けた。また、認知機能の低下を大幅に抑制したとした。

アデュカヌマブは、アルツハイマー病患者の脳内で異常な塊を形成して細胞を傷つけ、記憶力や思考力の低下、コミュニケーションの問題や錯乱といった認知症の症状を引き起こすたんぱく質アミロイドを標的とする。

アルツハイマー病患者は世界中に3000万人以上いるとされ、そのほとんどは65歳以上だ。アデュカヌマブが承認されれば、投与対象となるのはほとんどが60代あるいは70代の、病気の初期段階の人たちとなる。

過去10年間で100以上のアルツハイマー病治療薬の候補の開発が失敗に終わっている。

英ユニバーシティ・コレッジ・ロンドンの神経科学教授、ジョン・ハーディ氏は、「この薬はせいぜい、非常に注意深く選ばれた患者にわずかな効果しかないものだということを明確にしておかなければならない」と述べた。同大学の老年精神医学教授、ロバート・ハワード氏は、同薬の承認は「重大な誤り」であり、意味のある認知症治療法を求めて進められている研究を「10年」妨げる恐れがあると指摘した。ハワード教授は、認知機能の低下を遅らせることができなかったという臨床試験データをFDAが無視したと述べた。

一方で慈善団体「Alzheimer’s Research UK」は、英保健相に対し、イギリスでのアデュカヌマブの迅速な承認プロセスを優先するよう求める文書を提出したと明かした。


記事にも書かれていますが、アデュカヌマブと同じような『アミロイドβ』を標的とした抗体医薬を用いた臨床試験は、これまですべてが失敗に終わっています。私は、John Hardy氏やRobert Howard氏と同じ意見です。

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