「五輪は開催、ただし名ばかり」AP通信批判コラム
以下は、記事の抜粋です。
AP通信は4月16日、開幕まで100日を切った東京オリンピックについて「開催される、ただし名ばかりで」と題したコラムを配信した。
記事では「他の選択肢を取るには(開催の方に)多額の金をかけている」として、新型コロナウイルスの逆風が吹く中でも大会は開催されると断言。海外からの観客の受け入れ断念や、選手同士の交流制限を挙げ「喜びや魅力、高い理想を奪われた名ばかりの五輪となる」とした。
国内の観客を制限して入場させることになっても「この五輪は本質的にテレビ用につくられたイベントになる」と指摘。放送権料に支えられている国際オリンピック委員会(IOC)、膨大な費用を負担している日本政府、プレーしたい選手たちはいずれも実施を望んでいるとした。
松本早大准教授は、「開催都市契約書には開催義務を免除する条項も、不可抗力条項もない。IOCが契約を破棄しない限り、日本側には開催義務がある」と指摘しているそうです。不可抗力条項とは、当事者に責任がない理由で契約を実現できなくなった場合に、どちらの責任にもならないよう明記する取り決め。国際的な契約では含まれることが多いが、東京オリンピックの開催都市契約にはないそうです。これを理由に記事では、IOC以外が五輪中止判断なら日本に賠償請求の可能性があるとしています(記事をみる)。
そういえば、IOCのコーツ調整委員長は「大会は必ず開催され、7月23日に開幕する」と述べて東京大会の予定どおりの開催を断言しました(記事をみる)。
上の記事には引用されていませんが、APの元のコラム長文で、IOCが収入の4分の3近くを国際放送料金に依存していることや、開催をキャンセルするとパトロンの夏の番組スケジュールに大穴を空けることになることも書いています。
ということで、ワクチンの遅れや、反対意見や、コロナ感染者や死亡者の増加に関わらず、東京五輪は今年の夏に開催されるような気がしてきました。
元のコラム記事のタイトルは、”The Tokyo Olympics will go on, but in name only”です(記事をみる)。
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