「うつぶせでコロナ重症化防ぐ」都立病院の看護師ら検証

「うつぶせでコロナ重症化防ぐ」都立病院の看護師ら検証
以下は、記事の抜粋です。


新型コロナウイルスの患者にうつぶせになってもらい、重症化を防ぐ。東京都立駒込病院のコロナ専用病棟で働く看護師らが、中等症患者での効果の検証を進め、医療関係者の注目を集めている。逼迫する重症病床の負荷を抑えることにつながる可能性がある。

患者にうつぶせになってもらう治療法は「腹臥位(ふくがい)療法」と呼ばれ、故・日野原重明さんらが推奨してきた。厚生労働省の新型コロナ患者対応の「診療の手引き」でも、肺炎が重症化した場合に「効果あり」とされている。ただ、人工呼吸器まではいらないが、酸素投与が必要な中等症患者への有効性については、広く認知されていなかった。

駒込病院の看護師、大利英昭さんらは昨年4~10月、コロナ専用病棟で中等症患者23人に1日計7時間、腹臥位療法を実施。その結果、血液への酸素の取り込み具合をみる指標は全員が改善し、呼吸回数も記録のある18人中16人が減少した。23人中2人は人工呼吸器の使用を回避できたという。

新型コロナの肺炎では、背中側の肺がダメージを受けることが多く、仰向けだと酸素を十分に取り込めない。うつぶせになることで、より健康な腹側の肺に血液が流れて酸素の取り入れがよくなるという。

自ら体を動かせない重症患者の腹臥位療法では、目の圧迫による失明を防いだり、カテーテルなどの管が抜けないように体位を変えられる熟練したスタッフが必要になる。一方、寝返りが打てる中等症患者ではその懸念も軽減されるという。


このコロナに対する「腹臥位療法」は学会発表して受賞したそうですが、まだエビデンスレベルとしては高くないと思われます。しかし、「入院調整中」で自宅療養を余儀なくされ、なにも治療を受けられない患者さんは眼の圧迫などに気を付けてやってみても良いでしょう。できれば症例数を増やして、どの程度の有効性かを確認して欲しいと思います。

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