バーチャル救急診療サービス、AIの提案が医師を上回ることも
以下は、記事の抜粋です。
シダーズ・サイナイ・コネクト(Cedars-Sinai Connect)は、自宅などから24時間いつでも医療専門家にアクセスできる、AIを活用したバーチャル救急診療サービスおよびプライマリケアサービスである。
新たな研究によると、救急医療における一般的な訴えに関しては、AIの提案の方が人間の医師の提案よりも優れていたという。
テルアビブ大学のDan Zeltzer氏らによる今回の研究は、2024年6月12日から7月14日の間に、呼吸器・泌尿器・膣・目・歯の症状が現れていた成人患者に対して、AIが十分な信頼度を持って診断や治療の提案を行い、医師が実際に管理し、完全な医療記録が残っていた461件の診療を対象にしたもの。診断と治療方針に関して、AIによる最初の提案と医師による最終的な提案が一致していなかった全ての症例と一致していた症例について、家庭医療、内科、救急医療分野でそれぞれ少なくとも10年の経験を持つ4人の熟練した医師が「最適」「妥当」「不十分」「有害な可能性」の4段階で評価した。
その結果、262件の診療(56.8%)で、AIと医師の提案が一致していた。重み付けされた461件の診療に対する評価で「最適」とされたのは、AIによる提案では77.1%であったのに対し、医師による提案では67.1%にとどまっていた。また、AIと医師の提案の質についての評価では、AIの方が優れていると評価されたのは20.8%に上ったのに対し、医師の方が優れていると評価されたのは11.3%にとどまっていた。残りの67.9%は同等の質と評価された。
元論文のタイトルは、”Comparison of Initial Artificial Intelligence (AI) and Final Physician Recommendations in AI-Assisted Virtual Urgent Care Visits(AIによるバーチャル緊急医療におけるAIと最終的な医師の推奨の比較)”です(論文をみる)。
記事に書かれているように、「AIは診療ガイドラインに厳密に従うように設計されており、医師が見逃す可能性のある些細なことや医療記録のメモを拾うことができるためかもしれない」と思います。
このような記事をみると、常にAIのサポートを受けられる電子カルテの導入は、そんなに遠くないと思います。
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