アスピリン、日本人の女性糖尿病患者で認知症リスク42%減?

アスピリン、日本人の女性糖尿病患者で認知症リスク42%減
けっこうセンセーショナルな論文の紹介記事です。以下は、記事の抜粋です。


兵庫医大の松本 知沙氏らは、日本人2型糖尿病患者の認知症予防における低用量アスピリンの長期使用の有効性を、追跡コホート研究により検討した。

研究に用いたJPAD試験は、日本人2型糖尿病患者を対象に、低用量アスピリンによる心血管疾患の一次予防効果を検討した多施設共同の大規模臨床試験。今回の研究では、2002~17年にJPAD試験に登録された2,536例を追跡した。被験者は低用量アスピリン服用群(81~100mg/日)と非服用群に無作為に割り付けられ、主要評価項目は認知症の発症とされた。認知症の発症有無は抗認知症薬の処方と、認知症による入院により定義された。

主な結果は以下のとおり。

・追跡期間中央値11.4年の間に、128例が認知症を発症した。
・年齢、性別、その他確立されたリスク因子で調整後、低用量アスピリン服用群と非服用群の間で認知症の発症リスクに有意な差はみられなかった(ハザード比[HR]:0.82、95%信頼区間[CI]:0.58~1.16)。
・性別ごとにみると、女性では認知症の発症リスクに有意な減少がみられたが(HR:0.58、95%CI:0.36~0.95)、男性では認められなかった(HR:1.27、95%CI:0.75~2.13)(相互作用のp=0.03)。


元論文のタイトルは、”Sex Difference in Effects of Low-Dose Aspirin on Prevention of Dementia in Patients With Type 2 Diabetes: A Long-term Follow-up Study of a Randomized Clinical Trial”です(論文をみる)。

女性では減って男性では増えているので、どの程度正しい結果かは分かりませんが、興味深いです。要約しかみれないので詳細については不明ですが、糖尿病以外の女性でどうなのか?ぜひ知りたいと思います。

 

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