人工呼吸器、暗に断念迫られ コロナで死亡の高齢男性
以下は、記事の抜粋です。
リハビリのため大阪府内の病院に入院中だった80代の父親を、新型コロナウイルス感染により12月16日に亡くした兵庫県阪神地域の50代女性が12月30日、神戸新聞社の取材に応じた。重症者病床が逼迫する中、女性は人工呼吸器を父親に使うかどうか、病院側から7回も問われた。「年齢もお高い」と暗に断念を迫られたことも。「私が『要らない』と言えば、父は死ぬ。元気だった父がコロナになり、人工呼吸器を使うことはそんなに悪いのか」と声を震わせた。
欧米では、人工呼吸器をどの患者に優先的に使うかという議論が起きたが、日本ではこうした「順序付け」を行政は否定していた。
女性の父は大阪府在住。今年3月からは1人暮らしだった。10月22日に軽い脳梗塞で入院したが、リハビリのため11月10日に別病院に転院。同16日に医師と面談した際は、約1カ月後に退院できるとさえ言われていた。同20日早朝、病院から女性に、父が発熱し、転倒したと電話が入った。昼すぎ、医師から焦った声で「検査でコロナの陽性になった」と連絡があり、再転院することに。後に病院では複数の感染者が確認された。
人工呼吸器の使用確認が初めてあったのは翌11月21日。転院に際した意向確認との趣旨だった。本人も周囲も強く使用を希望した。
府内の中等症以下に対応する病院に移ると、転院先の医師から再び呼吸器の確認があった。父も女性も使用を望んでいるのに、その後も病院側から何度も確認され、「(父親が)不使用を承諾した」と迫る医師も。病状は徐々に悪化し、女性も追い詰められた。「『ほかの人に譲れ』と言われているようで、電話が怖くなった。でも電話を取らないと、お父さんが死んじゃうことになる」
12月1日、女性が「『もう使わなくてもいい』と言ってしまうかも」と漏らすと、未成年の娘が「おじいちゃんとやりたいことがある。振り袖姿を見せたいし、一緒にお酒も飲みたい」と猛反対した。その日、病院の協力で、携帯電話の画面越しに酸素マスクを着けた病室の父と話した。同日、重症者用の病院に再び転院した後、ようやく人工呼吸器が装着された。
亡くなったのは12月16日。退院してもいいはずだった日は、命日となった。
以下は、はてなブックマークに寄せられたコメントです。★の多いものから5つ並べます。
●呼吸器を使うだけではない。その後には数ヶ月にわたる人工呼吸器依存の生活、気管切開されたとえ呼吸器から外れても寝たきりになる可能性が高い。そこまでわかってこちらは聞いている。煽り記事を書かないでほしい。
●神戸新聞、年の瀬にこの記事ぶっこむのか。医療者の心が折れるだろう。/80代の肺炎患者に気管挿管しても苦しむだけだから原則的にやらないってのはそろそろ一般化して良い知識じゃないかしらん。
●こういう心情的な煽り方するメディアは本当によろしくない。どんなに安易な記事を書いても自分たちは殺されるほどの非難をされないと思ってるだろ?独善的な正義はかえって死者を増やすぞ。
●人工呼吸器は「回復したから」以外の理由で止めると故意が成立して殺人に当たるので、回復する見込みがないのに着けると息絶えるまで嬲り殺し宣言と同然じゃなかったか
●むしろ、延命して運良く回復してもまず元の生活は無理な高齢者に、原則高度医療を施すことになってる方が狂ってるんだよ。その結果が、月々のお賃金から3割とかさっ引かれる社会保険料・税金なわけでな
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