脂肪肝は、冠動脈プラークの組成悪化を介して心血管リスクの増加と関連している

脂肪肝は心血管イベントリスクの上昇と関連
以下は、記事の抜粋です。


脂肪性肝疾患(脂肪肝)は、肝臓だけでなく心臓にも悪影響を及ぼす可能性があるようだ。新たな研究で、脂肪肝を有する人では有していない人に比べて、非石灰化冠動脈プラークの量が多く、全死因死亡や心筋梗塞などを含む主要イベントの発生率が約2倍に上昇していることが明らかになった。非石灰化プラークは、石灰化していないため破裂しやすく、血栓形成を通じて心血管イベントを引き起こすリスクが高いとされている。

Jan Brendel氏らの研究グループによれば、米国成人の最大40%が脂肪肝を有している。肝臓への脂肪蓄積は、肝線維化および肝がんのリスクを高めるが、専門家の間では、その影響がより広範な健康問題に及ぶ可能性が指摘されている。

今回の研究では、胸痛治療のために受診した患者を対象とする大規模研究(PROMISE試験)参加者のうち、3,637人(平均年齢60.6歳、女性51.4%)を対象に、脂肪肝、冠動脈プラークの定量的構成、および主要心血管イベント(MACE)との関連を検討した。

MACEは全死因死亡、非致死的心筋梗塞、不安定狭心症による入院が対象とされた。脂肪肝はCT画像で肝臓と脾臓の濃度差を比較する方法により判定した。一方、冠動脈はCT血管造影を用い、プラーク、石灰化プラーク、非石灰化プラーク、低濃度プラークの容積およびプラーク負荷(プラークが血管容積に占める比率)を測定して評価した。

対象者の25.5%が脂肪肝を有していた。全体として、脂肪肝患者は非脂肪肝患者と比較して、わずかに若年で、男性が多く、心血管リスク因子をより多く有しており、MACE発生率も高かった(4.1%対2.5%)。

臨床的なリスク因子を調整して解析した結果、脂肪肝患者では、総プラークおよび非石灰化プラーク容積がいずれも24%大きく、低濃度プラーク容積が11%大きかった。また、総プラークおよび非石灰化プラーク負荷が15%、低濃度プラーク負荷が6%高かった。さらに、肥満や動脈硬化性心血管疾患リスクスコアなどで調整した後も、脂肪肝は心血管イベントリスクの69%の上昇と関連していた


元論文のタイトルは、”Hepatic Steatosis Is Associated With Increased Cardiovascular Risk Through Adverse Coronary Plaque Composition(肝脂肪症は、冠動脈プラークの組成悪化を介して心血管リスクの増加と関連している)”です(論文をみる)。

脂肪肝があっても、薬で脂質や血糖や血圧が正常化されているヒトも心血管イベントリスクが高いのか知りたいです。

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