今の時代、AIを使いこなせる事は必須条件、その上で必要なのは人間として判断する能力
以下は、記事の抜粋です。
AMDのCEOのリサ・スー氏による、マサチューセッツ工科大学(MIT)卒業式でのスピーチが今の時代を象徴する内容だったと評判です。

「世界が求めているのは、単に強力なツールの使い方を知っている人間ではありません。それらのツールを何のために使うべきかを知っている人間、つまり目的意識、判断力、そして勇気を持った人間です。
今の時代に大学を卒業する優秀な若者は、AIによって激変した労働社会に飛び込み、生き抜いて行かなくてはなりません。バイブ・コーディングや、AIエージェントとの協働はできて当たり前。でも、AMDのCEOは、これだけでは不十分だと説きます。
困難な問題に直面したときこそ、「これは非常に重要で、これを解決できる」と言える人こそが、次の時代を動かす変革者です。
今AIに対する捉え方は、医療、科学、エネルギー、あるいは気候変動のどれを対象にするにせよ、私たち一人ひとりの能力を高めてくれるものだということです。テクノロジーが未来の姿を決めるのではありません。優れた人間が決めるのです。
AIにできる全てのことにおいて、AIはどの問題が解決に値するかを決めることはできません。データが存在しないときに、困難な判断を下すこともできません。そして、その結果に対して責任を負うこともできません。これらはまさに私たちの責任であり、それらは今、これまで以上に重要なものとなっています。
AIが使いこなせるだけの人間ではだめ。しかしながら重要なのはAIを使いこなすのは必須条件とした上で、判断して、困難を解決して責任を負う力です。」
AI革命によって、大局的な思考を持つ人間が生き残ると語るのはスー氏だけではありません。OpenAIのサム・アルトマン氏も「優れたセンスと人間の判断力を備えた人材が頭角を現す」と述べています。
NVIDIAのCEOジェンセン・フアン氏は、勝ち残るためには判断力や創造性といった人間ならではのスキルを活用する必要がある。AIそのものが人々の仕事を奪うのではなく、テクノロジーの能力を持った人間が人々の仕事を奪う。と語っています。
AIが使えるのは必須条件だけれども、それだけではダメ。洞察力や判断力、そしてコミュ力などの「人間力」を掛け合わせないと生きていけません。
バイブコーディング(Vibe Coding)とは、プログラミング言語を自ら手打ちする代わりに、自然言語(普段の会話のような言葉)でAIに指示を出し、アイデアを形にしてもらう開発手法のことです。初心者でも簡単にアプリやWebサービスを作れる手法として注目されています。
以下は、もっと詳しく彼女のスピーチを載せている記事に書かれているAIについての部分からの抜粋です。
「過去数十年の間に、私たちはいくつもの大きな技術転換を経験してきました」とスーは述べ、こう続けた。
「インターネットは、私たちのコミュニケーションのあり方を変えました。モバイルコンピューティングは、私たちの生活のあり方を変えました。クラウドコンピューティングは、私たちの働き方を変えました」。
さらにこう述べた。
「そして現在、私たちはAIの波の始まりにいます。私にとって、AIはこれまでの技術の波とは異なります。AIは、物事をより速く進めるのを助ける単なる道具ではありません。それよりも深いものです。あらゆる分野で発見を加速し、これまで解決できなかった問題を解く手助けをする可能性を持っています」。
スーは、このような世界における人間の価値と役割について語った。
「テクノロジーそのものが、未来の姿を決めるわけではありません」と彼女は述べた。「決めるのは人間です。AIには大きな可能性がありますが、どの問題を解く価値があるのかを決めることはできません。不完全な情報のもとで難しい判断を下すこともできません。結果に対して責任を負うこともできません。これらは私たちの責任です。そしてその責任が、現在ほど重要だったことはありません」。
最後に、スーが卒業式祝辞の終盤で語ったことに触れて締めくくりたい。
「時間をかけて、私はこう信じるようになりました。最も優れた人々は、自らの幸運を作り出す方法を見つけるのだ、と」とスーは語った。「幸運とは、ただ適切なときに適切な場所にいることではありません。それは、難しい何かに取り組むというリスクを取ることです。自分自身に挑むことです。自分の知識の限界にある問題を選ぶことです。自分をより良くしてくれる人々で周りを固めることです。そして、そう……自分は世界を変えられるのだと信じることです。だから、自分が選ぶ問題について野心的であってください。最も難しい問題に向かって走ってください。そして、自分のエンジニアの直感を信じてください。それこそが、幸運を作り出す方法なのです」。
もしその場にいなかったのなら、ぜひ動画を見てほしい。
同じスピーチを扱った記事ですが、聞き手によって重要だとする論点はかなり違います。以下は、スピーチの動画です。


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