バターよりマーガリンの方が健康的になった?
以下は、記事の抜粋です。
マーガリンは長年、健康に悪いと言われ続けてきた食品だが、2018年以降の米国では、バターよりも健康的な食品になっている可能性が報告された。著者のCecily Weber氏は、「マーガリンは心臓の健康にとってバターよりも優れた選択肢だ。特に、硬いスティック状のタイプではなく、タブやチューブなどの容器に入っている柔らかいタイプが最良の選択肢と言える」と述べている。
Weber氏らは、2020年に米国内で入手可能な83種類のマーガリンおよびバターブレンドマーガリンの脂肪酸含有量を計測し、バターと比較した。なお、この研究はマーガリンメーカーからの資金提供を受けずに実施された。
解析の結果、マーガリンやバターブレンドマーガリンには、トランス脂肪酸が、ほぼ全く含まれていなかった。さらに、飽和脂肪酸含有量もバターに比較して少なかった。また、マーガリンやバターブレンドマーガリンはコレステロール含有量も、バターより大幅に少なかった。
Weber氏は、「今や米国の消費者は、トランス脂肪酸の悪影響を気にして製品ラベルをチェックすることなく、商品を選択することができるようになった。さらに、現在流通しているマーガリンやバターブレンドマーガリンは、通常のバターよりも飽和脂肪酸が少なく、不飽和脂肪酸が多いことも分かった」と語っている。また、「スティックタイプのマーガリンが常温でも固形に保たれているのは、飽和脂肪酸の含有量が多いことが関係している。」と固形に近いスティックタイプよりも柔らかいタブ入りやチューブ入りのものを選択することを勧めている。
ニューヨーク大学のSamantha Heller氏は、「マーガリンやバターの代わりに、オリーブ、アボカド、クルミ、ゴマ、ヒマワリなどから作られている、常温で液体の油脂類を使うと良い。」と提案。また、「もし加熱のために固形の油脂が必要な場合は、種子から作られているシードバターを使うと良い」とアドバイスしている。
日本では、食品安全委員会が、食品からトランス脂肪酸をとることによる日本人の健康への影響について、「通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる」としています(2012年3月)。そのため、日本では、食品中のトランス脂肪酸について、表示の義務や濃度に関する基準値はありません。また、トランス脂肪酸だけではなく、不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールなどの他の脂質についても表示の義務や基準値はありません(農水省のサイトをみる)。
国は、このように日本人の食生活が欧米とは違う事を理由にアメリカのような強い規制は行っていません。規制を強めて衰えてきた経済をこれ以上、衰えさせたくない気持ちは分かりますが、、、
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