新型コロナワクチン、がん治療中でも有効

ファイザー社製ワクチン、がん治療中でも2回接種で有効
以下は、記事の抜粋です。


イスラエルの1施設で、がん治療中の患者を対象に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンBNT162b2(ファイザー社/ビオンテック社製)の有効性と安全性をコホート研究で評価。初回接種後と2回目接種後にがん治療を受けた患者232例(平均年齢66歳、男性57%)および年齢をマッチさせた健康な医療従事者261例(対照)を組み入れて追跡した。初回接種後と2回目接種後の血清陽転率、COVID-19罹患を評価項目とした。

初回接種後の血清陽転率は、患者群29%(25例)、対照群84%(220例)だった(P<0.001)。患者群の血清陽性率は、2回目接種後には86%(187例)となった。化学療法実施中の患者に免疫原性の低下が見られた(オッズ比0.41)。血清陰性の患者で、39%に白血球の絶対数減少が確認された。対象期間全体のCOVID-19罹患症例は、がん患者群の初回接種直後の2例のみだった。報告された有害事象は、参加者のほとんどを健康被験者が占めていた過去の試験のデータとほぼ同じだった。


元論文のタイトルは、”Serologic Status and Toxic Effects of the SARS-CoV-2 BNT162b2 Vaccine in Patients Undergoing Treatment for Cancer”です(論文をみる)。

上の記事のように、化学療法実施中のがん患者では免疫の低下が認められるので、コロナウイルスを含めた感染一般に対する抵抗力が低下します。そのため、ワクチンによるウイルス防御は必須だと思われます。この論文はそれを確認したものです。ところが以下のような記事があります。


北斗晶、ワクチン接種でポツリ「打ちたくても打てない人もいるんだよって言うのを考えてほしい」
以下は、北斗さんの発言とされる部分の抜粋です。


「私は思うんだけど、大きな企業さんで(職域接種を)やるのはすごいなと思って見ていたけど、打つ、打たないはやっぱり、その人の考え方次第だと思う。ワクチンを打ったことでいろんなコメントをされる方がいるじゃない? 例えば飛行機に乗る時に接種券を見せたらいいんじゃないかとか」と続けた上で「でも、私、一つだけ一応、病気をしたことがあるから言えるんだけど、打ちたくても打てない人もいるんだよって言うのを考えてほしいと思うのよ。体の不調があって打てないとか、そういう人たちもいるってことも国は考えた方がいいと思う。打ちたくても打てない人がいるって言うのが人の口から出てこないなって思う」と2015年に乳がん手術を受けた自身の経験も踏まえ、提言していた。


乳がんの手術を受けてもワクチンを打てないわけではありません。逆に、がん患者が新型コロナに感染すると、重症化したり亡くなったりするリスクが高いとされています。肺がんや血液がんは特に危険性が高いことが分かっています。新型コロナに対する免疫をつけるワクチンの接種は、発症や重症化の予防が期待できるとされています。

タレントがいろいろなことを発言するのは自由ですが、それをそのまま社会的影響を考えずに載せるメディアは、、、、、

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