長生きしたければ体重が減るのを待っていてはいけない

長生きしたければ体重が減るのを待っていてはいけない
以下は、記事の抜粋です。


肥満のため減量を考えているのであれば、先延ばしせずに、早めに実行した方が良いかもしれない。肥満の人が中年期までに減量すると、早期死亡のリスクが54%低下するという。米国成人約2万4,000人を追跡して明らかになった結果。

ボストン大学のAndrew Stokes氏らは、米国国民健康栄養調査のデータを用いて、成人期の体重変化と死亡リスクとの関連を検討した。対象者2万4,205人のベースライン時の平均年齢は54.2±9.6歳、女性49.0%。

25歳時点で肥満(BMI30以上)だったのは1,678人(6.9%)で、そのうち1,405人(5.6%)はベースライン時も肥満だったが、過体重(BMI25~29.9)に減量していた人が214人(0.8%)、普通体重(BMI18.5~24.9)にまで減量していた人が59人(0.2%)いた。また、25歳時点で過体重だったのは5,556人(23.0%)で、そのうち2,811人(12.1%)はベースライン時も過体重であり、普通体重に減量していた人が351人(1.3%)いた。

ベースラインから平均10.7±7.2年の追跡期間中に、5,846人が死亡。年齢、性別、人種/民族、教育歴、出身国、喫煙習慣、調査年などで調整後に、BMIカテゴリーの変化がなかった人を基準として、減量した人の死亡リスクを比較すると、以下の関連が見いだされた。

まず、肥満から過体重に減量した人の調整ハザード比は0.46と、54%のリスク低下が認められた。一方で過体重から普通体重への減量では1.12で、有意な影響は見られなかった。

この結果を基に、米国の肥満者の全員が中年期までに過体重へ減量した場合、早期死亡は3.2%(同1.6~4.9)減少すると推計された。また、過体重や肥満の人の全員が中年期までに普通体重に減量した場合、早期死亡は12.4%(同8.1~16.5)減少すると推計された。

Stokes氏は、「早い時期からの減量には大きなメリットがある。しかし、実際に減量を達成した肥満者は、ごくわずかであった」と述べている。

テキサス大学のLona Sandon氏は、「人生の早い段階で減量する、もしくは人生の後半に差し掛かるまで肥満にならないようにすることで、肥満者として過ごす期間を短縮でき、肥満による健康へのリスクを抑制できる」と語っている。一方、中年期以降には減量を試みなくても体重が減ることもあるが、その場合は何らかの疾患が原因であることが多く、体重減少によるメリットを認め難くなるという。


元論文のタイトルは、”Association of Weight Loss Between Early Adulthood and Midlife With All-Cause Mortality Risk in the US(米国における早期成人期から中年期の体重減少と全死因死亡リスクとの関連性)”です(論文をみる)。

BMI30以上というのは、かなりの肥満です。具体的には170cmの身長では87kg以上、160cmの身長では77kg以上です。この基準の肥満を示すヒトの食欲は普通体重のヒトと比べてかなり強く減量に成功する可能性は低いとの事ですが、アメリカでは日本よりも多くの種類の抗肥満薬が認可されているので、これらの薬の寿命に対する効果が知りたいと思います。

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