レーダー照射:日本に軍配を上げる米国 問題を起こしても謝れない韓国の甘えの構造
このタイトルを読めば、アメリカ政府が、レーダー照射問題において日本政府の主張の方が韓国政府の主張よりも正しい、と判断していると思うかもしれませんが、それは誤りです。
「筆者は米国務省報道担当者にメールを送り、コメントを求めた。しかし、返ってくるのは自動応答メールのみ。」と記事にも書かれているように、アメリカの政府関係者は一人もこの筆者にコメントを返していません。
記事の大半を占めるどうでも良い記載の中で、「日本に軍配を上げる米国」の根拠になっているのは、以下の部分だけです。
トランプ政権が公式には日韓どちらの主張にも正否を打ち出せずにいる中で、米軍事関係者はレーダー照射事件では自衛隊に軍配を上げている。その一人、在日米軍総司令部で対米政府連絡担当官だったマイケル・ボサック氏は『Tokyo Review』でこう指摘している。「韓国海軍駆逐艦『広開土大王』(クアンゲト・デワン)が12月20日午後、能登半島沖の日本の排他的経済水域を上空を飛行する自衛隊「P-1」哨戒機に対し火器管制レーダーを照射した、という防衛省の主張は大部分において正確だ①」、「韓国軍はレーダーを照射したが、その理由は明らかにされていない。韓国はこうした日本の主張に対して全面否定している②」、「韓国がなぜ断固に持論に固執しているのか。その理由は自らの誤りを認め、謝罪することをためらっているからだ」、「韓国にとってこの件で日本政府に謝罪することは政治的には絶対にできない。なぜなら、日本は植民地時代や戦時中に行った行為について韓国に対し、適切に謝罪していないというのが韓国政府の立場だ」、「日本の犯した行為に比べれば(レーダー照射事件は)マイナーな事案。それについてどうして韓国は日本政府に謝罪しなければならないのか。これが韓国側の言い分だ③」
(https://www.tokyoreview.net/2018/12/locked-on-and-tuned-out-how-to-understand-the-radar-incident-between-japan-and-south-korea/)
上の記事と照らし合わせてみましたが、驚いたことに、私が番号をつけた①、②、③に該当する文章は『Tokyo Review』には見つかりませんでした。英語が不自由なのか、想像力が逞しすぎるのかのどちらかだと思います。
ちなみに『Tokyo Review』を書いているマイケル・ボサック氏は、パーソネルによると、国際大学という日本の大学の博士課程に在籍する学生です。『Tokyo Review』を書いているネタも日本のマスコミで公表されているものばかりです。学生の文章だから軽視するわけではありませんが、文章を誤って引用し、しかもアメリカ政府のコメントであるかのように書くのは問題です。
どこの国の政府も、近隣国とのイザコザに国民の目を国内の諸問題からそらすために使っているだけだと思います。多くのメディアはそういう政府に媚びることで生き延びています。騙されないようにしましょう。
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