以下は、記事の抜粋です。
1. 特効薬はない
さらに、今後もしばらく出現しない可能性が高い。アプリやゲームに効果はないし、少なくとも今のところ薬も同様だ。嘘の宣伝は数多くあるが、これまでのところ認知症の進行を遅らせるものは発見されていない。
2. 臨床試験の失敗から学ぶこともあるが……
効果がないものが分かれば、それだけ効果がありそうなものに重点を置くことができるようになる。それが研究というものだ。そのペースは遅く、いら立つことも多い。大発見の可能性はいつでもあるが、それに数十年かかる可能性もある。
3. 議会は短絡的
議会は新薬開発のための予算を増やす一方で、認知症患者やその家族を支援するプログラムへのサポートを凍結または縮小している。製薬会社に巨額の資金を提供する一方で、いま助けを必要としている人々を無視することは残酷で無責任だ。これを助長しているアルツハイマー病の研究機関にも責任の一端がある。
4. アルツハイマー病は認知症の1つにすぎない
アルツハイマー病には大きな関心と、ほぼ全ての研究費が集まっている。だが血管性認知症やレビー小体型認知症をはじめ、同様に深刻な認知症がほかにも多くあることを忘れてはならない。
残念ながら、アメリカでは、上の4つの記載は真実だと思います。特に4は、関連記事にも書いたように重要だと思います。日本では、今のところ3のようなことはないと思いますが、そうではないという情報をお持ちの方がおられましたら、コメントをお願いいたします。
最近、関連記事で紹介したアミロイドβ(Aβ)ペプチド凝集体対する抗体のaducanumabについての報告は、アルツハイマー病治療に極めて強い希望を持たせるものですが、この記事はその後に書かれたものなので、良くない情報があるのかもしれません。
関連記事
抗体のaducanumabはアルツハイマー病に関連するヒト脳でのアミロイド沈着を軽減する
非アルツハイマー型認知症の臨床
コメント