「神戸大アカハラ訴訟」の記事

12月3日に掲載された以下の2つの記事は、同じ事件を扱った記事とは思えないほど違います。最初のは朝日新聞、後のは神戸新聞です。
神戸大アカハラ訴訟が和解 元准教授に解決金支払い
以下は、朝日新聞の記事です。


神戸大大学院医学研究科でアカデミック・ハラスメントを受けたとして、元准教授の男性(59)が大学と科長だった特命教授の男性(66)=譴責(けんせき)処分=にそれぞれ1千万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪高裁(小松一雄裁判長)で和解した。訴訟記録によると、和解は11月7日付。大学と元科長が計125万円の解決金を支払うなどの内容になっている。

昨年6月の一審・神戸地裁判決は、元科長が2008年1月~09年6月、退職勧奨に応じない原告に「考え方がおかしい」と言ったり、配置転換をしたりしたと指摘。「違法な退職強要だった」として大学に220万円、元科長に55万円の賠償を命じた。大学は取材に「和解は事実だが、内容は話せない」としている。


神大アカハラ訴訟が和解 元准教授に解決金 大阪高裁
以下は、神戸新聞の記事です。


神戸大大学院医学研究科の准教授だった男性(59)が、教授(当時)から不当に退職を迫られたとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審は、大学と教授が計125万円の解決金を支払うことなどを内容とする和解が3日までに、大阪高裁(小松一雄裁判長)で成立した。

和解は11月7日付。解決金のほか、大学が「遺憾の意」を表し、ハラスメントの再発防止に努めることなどが含まれる。一審神戸地裁判決は、退職勧奨に応じないことへの嫌がらせとして診療や研究の制限があったと認め、計275万円の支払いを命令。大学と教授が控訴していた。

一審判決によると、男性は2007年に准教授に着任し、08年以降、教授に退職を強要された。断ると組織再編に合わせて配置異動させられるなどし、10年に解任された。


神戸新聞の記事では、被害者は同定できても肝心の加害者が同定できません。朝日新聞の方が事実に近いと思います。文章力の違いでしょうか?それとも、意図的に分かりにくくしているのでしょうか?

和解したということは、「違法な退職強要だった」という結論にはならないのでしょうか?

コメント

  1. あ* より:

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    「合法な退職強要」は、存在しないと思います。何でも「強要」したら「違法」でしょう。
    「合法的な一方的内定取消し」というのも存在しないはずです。私も、若いとき某看護短大が新設される際に教養物理学の教員として内定をいただき、ほかのポストへの応募は控えるように言われて、そうしたのに、開設直前に大学設置基準の緩和で自然科学は2科目で良いことになり、物理学の私が何の断りもなく内定取消しになりました。ほかのポストへの応募を控えた損失は完全に無視でした。
    違法な一方的な内定取消しに対し、私のボスが「菓子折り持ってきて謝れ」と言ったからと仰りヨックモックを置いていかれたので、研究室の若手で分け合って食べたら、封筒が出てきて30万円入っていて、お金は送り返しました。菓子折りって、そういうことか…と初めて知りました(笑)。違法な内定取消しでしたが、裁判やっている暇はないので、国外へ出稼ぎ(ポスドク)に行きました。
    一方的な内定取消しは違法だからボスが怒り、相手方は「和解」を望んで「訴えないでね」ということで後ろ暗いお金をお持ちになったのでしょうから、お金は受け取らずヨックモックだけいただき「和解」したので「合法的な一方的内定取消し」ということは、ありません。
    大学や研究機関などには「私企業が人権蹂躙で汚い」と批判する綺麗事の先生が大勢、いらっしゃいますが、そういうことを仰る先生がご自身の大学や研究機関の内部統制を進め、退職強要や一方的な内定取消しなどをしないようにする必要があるでしょう。
    しかし、人事権がある先生がたは退職強要や一方的な内定取消しをなさる人たちゆえ、やはり、教職員組合が頑張らないと、どうにもならないと思います。

  2. ふみ より:

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    新着記事検索していたら記事探していたら着いちゃいました(・∀・)表現が豊かな記事ですね♡私は今書き方を学んでいるのでとても参考になりました☆更新頑張って下さいね!待ってますよ!また来ます♡

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