なぜ「アレ」?

優勝目前の阪神、飛び交う言葉は「アレ」ばかり……いったいなぜ?
以下は、記事の抜粋です。


18年ぶりのセ・リーグ制覇した阪神タイガース。関西のメディアやSNSでは「アレ間近」「今年こそアレして」といった言葉が飛び交う。あれ? ちょっと待って。優勝と言わずに「アレ」を使うのはなぜ?

9月12日の巨人戦に勝ち、マジックを3に減らした阪神。翌日のスポーツ各紙朝刊(大阪本社版)には、「最速アレ見えた」「あすにもアレ」といった見出しが並んだ。そもそもは、昨秋就任の岡田彰布監督が使い始めた言葉だ。選手たちが優勝を意識しすぎないように言い始め、今季のスローガンも「A.R.E.(Aim! Respect ! Empower!)」になった。

日刊スポーツ大阪本社の押谷報道部長は、岡田氏がオリックス・バファローズの監督だった2010年、すでに「アレ」を使っていたのを覚えている。

「交流戦中、優勝と言うのを禁句にしたんです。担当記者だったので尋ねたら、『昔、それ言うて(チームの調子が)おかしくなった』と。その効果もあってか、オリックスは交流戦で初優勝しました」

そして今年。大阪本社版の紙面では、「アレ」の見出しが連日おどる。前田部長は、「岡田さんが『こうしよう』と言ったことに、スポーツ紙としても乗っかっています。楽しいことは乗っかって、盛り上げている気持ちです」。

ファンにも浸透していることについては、08、21年のV逸を念頭に「あと一歩で優勝を逃してきた歴史も大きい。優勝と言ってしまうと、『またできないんじゃないか』と思うファンは少なくない。アレと言えば優勝が必ず来るわけでもないですが、それほど気を使って待ち望んでいる心のあり方が表れていると思います」と国際日本文化研究センターの井上所長は言う。


単なる物忘れで「優勝」という言葉が出てこなかっただけで、それをおもしろがって関西人独特の「のり」で使っているのかと思っていました。これから、いろんなところで優勝などの大きな目標のことを「アレ」と言うことが関西では流行りそうな気がします。

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