処理水放出、科学的根拠だけでいい

処理水放出、科学的根拠だけでいいのか 二極化する原子力の賛否
毎日新聞は何が言いたいのかわかりません。以下は、記事の抜粋です。


政府は、東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水を24日に海洋放出することを決めた。だが地元漁業者らの反対は強く「関係者の理解」は得られないままだ。青山学院大の岸田一隆教授は、科学と社会をつなぐ「科学コミュニケーション」の問題を指摘する。【聞き手・高橋由衣】

福島第1原発の廃炉に伴って出る汚染水を、多核種除去設備「ALPS」で処理すると、ほとんどの放射性物質は国の基準値未満まで取り除ける。しかし、唯一残ってしまうのがトリチウムだ。三重水素とも呼ばれる水素の同位体で、通常の水素と化学的性質がほぼ同じ。酸素と結びついて水として存在するため、分離することが難しい。

トリチウムは、宇宙から降り注ぐ放射線などで地球上で年間約7京ベクレル(京は兆の1万倍)作られ、自然界には100京~130京ベクレル存在するとされる。海水や雨水、水道水にも含まれ、私たちも日常的に体内に取り入れている。福島第1原発事故で飛散したセシウムなどと比べて放射線のエネルギーが弱く、水と一緒に排出されるため、体内に蓄積しにくい。

WHOが定める飲料水に含まれるトリチウムの基準値は1リットルあたり1万ベクレルだ。基準値の水1リットルを飲んで受ける被ばく量は約0・00019ミリシーベルトにとどまる。国内で生活すると、食品や宇宙、大地などの自然環境から年間約2・1ミリシーベルトの被ばくを受けるが、この1万分の1未満の量で、人体への影響は非常に小さいと考えられる。

日本における海洋放出時の基準は1リットルあたり6万ベクレルだ。東電は処理水に含まれるトリチウムを、この基準よりもさらに低い、1リットルあたり1500ベクレル未満になるよう海水で薄め、年間22兆ベクレルを限度に海洋放出するとしている。

22兆ベクレルというと大変な量のように感じられるかもしれないが、純度100%のトリチウム水に換算すると、たった0・4グラムであり、これを1年間かけて薄めて放出するので、環境に対する影響はほぼないと考えられる。原子力規制委員会や国際原子力機関(IAEA)も同様の評価をしている。海洋放出される処理水の放射性物質は「飲んでも問題ないレベル」であることは間違いない。

物事のリスクを科学的に評価することは重要だ。社会的な決定が非科学的になされると、結果的に社会全体の不利益が大きくなってしまう。

しかし、正確な情報が伝われば理解が進むとは限らない。人は、えたいのしれないものに恐怖を感じて身を守ってきた。放射能の量や被ばく線量を表すベクレルやシーベルトといった聞き慣れない言葉を「怖い」と感じるのも、それが本能だからだ。

水素爆発した福島第1原発から立ち上る煙と、火力発電所の煙突から普段通り出ている煙とでは…


科学的根拠だけでいいと思います。それで必要十分です。

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