エクスタシーとして知られる違法薬物MDMAがアメリカで第3層臨床試験へ

エクスタシーとして知られる違法薬物MDMAが「画期的治療法」としてFDAに指定される
以下は、記事の抜粋です。


「エクスタシー」として知られ、違法薬物として指定されるMDMAをPTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)治療に使用するという方法がアメリカ食品医薬品局(FDA)によって「ブレークスルーセラピー(画期的治療法)」に指定されました。

MAPS – FDA Grants Breakthrough Therapy Designation for MDMA-Assisted Psychotherapy for PTSD, Agrees on Special Protocol Assessment for Phase 3 Trials

All clear for the decisive trial of ecstasy in PTSD patients | Science | AAAS

Ecstasy could be ‘breakthrough’ therapy for soldiers, others suffering from PTSD – The Washington Post

3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)はエクスタシーという名前で知られており、脳の神経伝達物質に影響する薬物。摂取すると幸福感・社交性・共感力がアップし眠らなくても平気になる一方で、ひどい薬酔いといった副作用が存在します。

MDMAは人体に有害であるとして多くの国で法律で規制されていますが、用法・用量を調節し治療目的で使用するという試みが各国で行われております。「幻覚剤学際研究学会(MAPS)」が発表した内容によると、MDMAを使用したPTSDの治療法が、迅速に開発されレビューが行われるため「ブレークスルーセラピー」としてFDAに指定されたとのこと。MAPSの研究は3つのセッションから構成されており、フェーズ2の段階にある臨床試験では、MDMAが被験者の恐れを取り除き、内省・コミュニケーションの力を取り戻させるとともに、共感や同上能力を向上させることに成功したと報告されていました。今後、FDAはMAPSと密に関わっていき、フェーズ3の臨床試験をできる限り効率よく完了させる予定です。


MDMAがPTSD治療に役立つと主張する論文が発表されたのは2011年だそうです。それ以降、アメリカ・カナダ・イスラエルなど多くの国でMAPSが出資したフェーズ2の大規模な臨床試験が行われてきました。フェーズ2とは、比較的軽度な少数例の患者を対象に、有効性・安全性・薬物動態などの検討を行う臨床試験です。フェーズ2の結果は、FDAによってよい評価を受けているそうですので、大規模臨床試験であるフェーズ3でも期待できそうです。みね子のお父さんにも効くかもしれません。早くフェーズ3を行う資金が集まることを祈ります。

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