コロナとインフル混合ワクチン 臨床試験開始 ファイザーなど
以下は、記事の抜粋です。
製薬会社のファイザーなどは、新型コロナとインフルエンザの両方に効果がある、混合ワクチンについて、アメリカで臨床試験を開始したと発表しました。混合ワクチンの開発はほかの製薬会社でも進められていて、1つのワクチンで対応できるようにすることで、より多くの人を感染症から守ることがねらいです。
製薬会社のファイザーとビオンテックは11月3日、新型コロナとインフルエンザの両方に効果がある混合ワクチンについて、アメリカで臨床試験を開始したと発表しました。
混合ワクチンは、4つの異なるタイプのインフルエンザウイルスに対応するワクチンと、新型コロナウイルスのオミクロン株「BA.5」などに対応するワクチンを組み合わせたものです。
臨床試験では、18歳から64歳の180人を対象に、安全性や接種する最適な量、それにウイルスの働きを抑える中和抗体がどれくらいできるか調べるということです。
新型コロナとインフルエンザの混合ワクチンをめぐっては、製薬会社のモデルナやノババックスも開発を進めています。
以下は、ファイザー社の発表からの抜粋です。
〇新しい混合ワクチン接種アプローチは、2 つの重篤な呼吸器ウイルス性疾患から個人を保護することを目的としています。
〇新しいワクチンは、ファイザーの 4 価 modRNA ベースのインフルエンザ ワクチン候補と、BioNTech 独自の mRNA プラットフォーム技術に基づく、BA.4/BA.5 に基づく同社の Omicron 対応の 2 価 COVID-19 ワクチンとを組み合わせたものです。
〇18~64 歳の 180 人の参加者を含む米国ベースの研究で、最初の参加者は今週投与されました
このワクチン候補は、現在第 3 相臨床開発段階にあるファイザーの 4 価 modRNA ベースのインフルエンザワクチン候補である qIRV (22/23)と、ファイザーと BioNTech が認可したオミクロンに適合した 2 価 COVID-19 BNT162b2 (オリジナル/オミクロン BA.4/ BA.5) ワクチンであり、それぞれが BioNTech 独自の mRNA プラットフォーム技術に基づいています。
1 つのワクチン アプローチで両方の適応症を組み合わせることで、ワクチン適応を必要とする進化するウイルスによる 2 つの重度の呼吸器疾患に対する予防接種を受ける効率的な方法を個人に提供することを目指しています。データはまた、複数の病原体に対処するmRNAワクチンの可能性について、より多くの洞察を提供してくれます。これは、感染症パイプラインをさらに発展させ、患者中心のワクチン接種アプローチを実現するのに役立ちます。
日本のインフルエンザワクチンのほとんどは、旧来の鶏卵を用いた技術で作られているために、卵アレルギーのヒトは、接種に際して重大なアレルギー反応がおころ可能性があります。また、培養作業を用いるために生産効率が悪く、供給不足に陥ることもしばしばです。外国のメーカーによるインフルエンザワクチンの多くは、大量生産が可能な遺伝子組換え技術を使って作られています。それでも、毎年国産メーカーのワクチンが使われるのは、国の保護政策によると私は思っています。
このような保護政策が、かえって日本の製薬企業の発展を抑制したために、本当に「日本発」と言える新薬や新技術がでない原因だと私は考えています。
もしも、ファイザーやモデルナなどの海外メーカーがインフルエンザとコロナの混合ワクチンに成功した場合、どうなるのでしょうか?おそらく、新型コロナの治療薬と同じように、日本のメーカーが同じような混合ワクチンを作るまでは、採用されないことになると思います。
コメント